ちいさな、おはなし。 -30ページ目

桜の樹の下にて

ある暖かな午後、自宅前の桜に見とれていたら、
赤いランドセルの小学生が目の前に現れて、
小首をかしげて僕に尋ねた。

「スキなコいるの?」

と。

僕はなんだかドキリとした。
既視感があったからだ。いつかと似ている。
間違いなくいつかと似ている。

この話をTwitterに書いたところ、ある人が次の句をくださった。

心奪う 恋にも似たり 桜花