やまちゃんのこと | フィリピン・アラバンのななつことば

小学校1年生のときのお友だちだったやまちゃんのことを思い出しました。





足





ある日、



ふざけて男子がわたしを蹴った。




わたしはびっくりして、

そしてとても痛かったから

泣いた。





普段泣かないわたしが泣いているのを見て、


お友達のやまちゃんはびっくりして駆け寄ってきた。





「どうしたん?」






男子がわたしをけったことを知ったやまちゃんは、



「あいつか!」



そう言って駆け出していった。



けった男子に仕返しに。




それは私にはできないことだった。






おとなしいわたしには

地球がひっくり返ってもできないこと。






流れ星




やまちゃんは、明るくて、愛嬌があって、かわいくて、活発で、体育が得意で、お姉ちゃんがいて、絵が上手な女の子でした。



わたしは、おとなしくて、声が小さくて、自分をかわいく思えなくて、運動が苦手で、お姉ちゃんがいなくて、でも絵を描くのが好きな女の子でした。




わたしは彼女がとっても好きでした。





やまちゃんが今どこで何をしているのか、全く知らないけれど、

きっと元気に楽しく過ごしてると思う。









以上。