コトバにはエネルギーが宿っている。
そういったことを立証する実験も色々とありますが、
僕も、そう、感じているひとりです。
『あなたが悪い』
『私が悪い』
私たちは時々、そんな風に自分や、相手を定義します。
実際のところ、何をしたのか？あるいは何かをしなかったのか？というのはさておき、
夫婦関係のカウンセリングでは、
ひとまず、この言葉を使うことをやめる、まずこれを提案します。
あなたが、私が、
「悪い」というのは、
どうも思考停止ワードと言いますか、
これからふたりの関係性を考えていこう、
という時に、前提となる姿勢というか、
在り方みたいなものを否定してしまう言葉なんじゃないかと思うのです。
だって、
彼が浮気をした、とか、
彼女が自分勝手、とか、
問題になる事実は確かにあるわけだけれども、
それをどちらかが、あるいは双方が、
「悪い」
と、断じてしまったならば、
あとは、
正しさの主張と、証明になっていきますからね。
建設的な話し合いにはなりにくい、って思うわけです。
「そうされると私は嫌だ」とか
「あの時私は悲しかった」とか、
主語を「私」にして "I（アイ）message"にして話しましょう、
なんてお話もありますが、
まぁ、夫婦関係がこじれて来ちゃってる時には、それもなかなか難しいので、
まずは、「あなたが悪い」、「私が悪い」と、このコトバから変えてみましょう。って、
そこからお伝えしています。
そして、実のところ、
夫婦関係において、どちらか一方だけが悪い、なんてことは、
やっぱりないのです。