工蟲に関連する研究機関や団体 | 溶接の火花

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金属造形家、高橋洋直の備忘録。

最近は割とブログを書く気があるぞ。
いつまで続くことやら。

それでも、工蟲の設定やらなにやらを書く場所にしていきたいところです。

ブログタイトルも変えるべきか。

表題の通り、今回紹介するのは工蟲を研究したりしている機関や団体のお話。

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(前略)擬生物(工蟲)を研究している機関は、国内でも少ない。
というか日本国内にしか存在しない。
それは擬生物(工蟲)が日本でしか発見されていないからだ。
海外での公式な発見報告は未だ存在せず、出どころの怪しい画像や動画(本来であれば工蟲は動画に撮影できない)が存在するのみだ。

本項では、国内にある工蟲の研究機関などを紹介したい。

擬生物研究所





初めてアナウガチが発見される数年前に設立された「金属生物研究所」を前身とする研究所。

現在の工蟲に関する研究の殆どを担っており、生態の研究や実験、調査、工蟲の保護活動を行っている。

ちなみに、金属生物研究所の設立から、擬生物研究所に名称変更した現在まで、所長はわたくし五十山田是和が務めている。

日本工蟲学会





2020年に工蟲の研究、工蟲学の進歩、普及、を目的として創立された。
現状地球の生態系に組み込まれているとは言い難い工蟲の、謎に包まれた出自や存在意義についての議論や意見交換、学説の発表などが行われている。

しかし、先も述べた通り工蟲が生態系の中で生産、消費、分解、その他の『生態系サービス』を提供しているとは言い難く、工蟲について研究している者自体が少ないため会員も少数であり、日本学術会議協力学術研究団体としての指定は受けていない。

こちらも創立以来、わたくし五十山田是和が代表理事を務めており、入会は随時受け付けている。


工蟲を撮る会





主に自然界における工蟲の写真を撮影し、SNSなどを通じて発信している民間団体。
代表は日本工蟲学会の会員でもある九十九十一氏。

規模は大きくないが、工蟲に魅せられた会員ばかりのため熱意は高く、本団体によって撮影された写真が工蟲の研究の役に立つことも多い。

撮影の他にも工蟲に関する情報収集も行っており、いくつかの民家から昭和前期〜中期ごろに撮影されたと思しき写真を発見したり、聞き取りによって工蟲の生態に関する重要な証言を聞き出したりなどしている。

工蟲標本店トカシツナギ堂





その名の通り、工蟲の標本を制作、販売している事業者であるが、代表である髙橋洋直氏は擬生物研究所の職員としての経歴も持ち、工蟲学会の会員でもある。

工蟲は外骨格が鉄で構成されるため、解剖の際などはディスクグラインダーなどが使えないといけないし、その他にも金属加工の技術や知識が役立つことが多い。

髙橋氏は金属加工を学んだ経験を活かし、工蟲の体構造の研究に貢献し、その後に工蟲標本士となり本事業を立ち上げた。

実地調査中に発見した工蟲の失活体の脱落した部位の新造や補修をして、研究所で保存するための標本にすることが主な事業内容で、余剰の標本を販売する事で工蟲の普及に貢献している。


擬生物研究所所長 五十山田 是和著
「工蟲の歴史」25頁より抜粋

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現在設定があるのはこの4つの団体です。

本文中にもあるように、基本的に工蟲は『特殊な存在で興味はそそられるが、その研究が役に立つと考えづらい』というのが世の中の意見のようで、どこの団体も予算があまりありません。

擬生物は、あまりにも地球の生物相からは逸脱していて、人間以外の他の種との関わりなどもなく、かなり孤独な存在と言えます。

実際に発見されたら、生物学者や分類学者はどのように反応するんだろうな…とか考えながら工蟲を作っています。