「絶望。。。四 」 | 我ここに在りてここに無し
現実を破棄し
生きることなど
出来ないことは
誰でも知っている
現実を捨てるなど
甘ったれた言葉を
誰もが一度は吐き
自身に異化作用を
もたらす
主体性の
神話を放屁し
唾を吐き捨て
自らを
小唄に添え
言葉を叫ぶ
たとえば
僅か
五メートルの歩道を
青銅の迷路に
すり替えることすら
できる
無限の
階段と扉が
錯綜し
現実世界の
原則や秩序を
放棄する
それでも
現実の中にしか
愛は
無い
愛を
抱き寄せるほど
現実の重みを
一人の自分に
負わせ
もう一人は
背を向けたまま
ただ
絶望に波打つ
人間は
心の恥部を
隠すため
生涯で
千人の自分を
並べる
原型は
どこに
あるのだろう

