「Twilight Drive」 | 我ここに在りてここに無し

我ここに在りてここに無し

青きBOUGAの果て

ひとりごとのように

詩と小説を書き綴ります。

何か心に響くものがあれば

それだけで。






「私が、今ここに居る価値はありますか?」





 男は、その言葉に敏感に反応した。





「それは、自分が生きている価値を問うことと同じですか?」

 

「いいえ、今、この瞬間、この場所にいる私の価値です」







 男はアクセルを少し戻した。



無意識に身体の力を抜こうとしたのだろう。









「それは、貴女に初めてお会いした場所に、時を戻せと言っているようなものです」




「それはどういう意味です?」




「貴女に、そんなことを今聞かれても遅いんです。いくらロートルでも、人との出会いにこれほど戸惑うものなのかと。。。」










 二人はそれ以上話題を進めることはしなかった。






互いに望む言葉から遠ざかるように、夕闇が迫りつつある街に車は滑り込んでいった





二人の時を取り戻すかのように。。。




不器用な愛を綴り始めていた。。。







迷惑な芯火