<ねぇ、アッ君!。。。健康に執着しているのかな。。。人間ってさぁ?あっ。。。突然の登場でごめんね♪あわててしまった。。。せっかちなの。。。ハハ。。。あわてんぼうのヒマちゃんです♪>
どこから声がしているのだろう。。。突然の女性の声。あっ、この声、いつも聞く自販機の声じゃないか。。。錬太郎は確信した。やっぱり、以前からそばにいたんだ。
「君が、アッ君とペアの。。。あわてんぼうのヒマちゃんだね。自販機の声で僕に話し掛けていた。。。そうだよね」
<ばれちゃいました?♪あーん、もう。。。アッ君。。。正体バレバレじゃん♪>
なんか。。。本当に軽いノリ。。。先行き。。。不安だな。。。この二人。。。
(アハハ、ヒマちゃんもカッコだね。。。♪)
<そそ。ヒマもカッコみたい。。。仕方ないな~♪>
「ごめん。それって俺じゃなく作者のせいから。。。でも、なぜ今。。。出てきたの?二人とも実態になれないの?。。。虫観るチームみたいに俺が物語に参加させれば実態化するのかな?」
(いや。私たち二人は無理なんだ)
「どうしても無理なの?」
(どうしても!)
「なんで?」
(どうしても)
「ふーん。じゃ、いいや。聞かないよ」
<ねぇ、ねぇ。。。さっきの話の続きだけど。。。危機感?言葉は少し過激かもしれないけど、そのリスクを食い物にするのが社会でしょ♪そういう集団なのよね。。。アッ君♪>
(そそ。社会は現実に解決できないそれぞれの抱える矛盾を、少なくとも思考の中だけで解決しようとしてきたのさ。論理的にね。そして、国家という組織集団を創ってしまい非条理を持ち込ませてしまったことに、人類の創造主たる我々の失敗があった)
「個人の意思とは関わりなく全体の利益のために理想が掲げられる。だから。。。健康もその一つってことかい?」
(それがいいことかそうでないことかは問題じゃなくなっていくんだ。組織集団。。。国の利益が優先されるからさ。だから違和感がある。以前の人類は神話によって不条理を考えようとしていた。今の人間はそれを忘れ去っている)
「神話って。。。人類最古の哲学のこと?」
(そうだ。プラトンすら及ばないもの。それを人々は語られぬようにして、語り継いできた。それを忘れ去っている。だから。。。人を救うことと集団を救うことが逆転していることに違和感を感じるのかもしれない。?錬太郎は?。。。健康であることが幸せだと感じるかい?肉体的な健康ばかりに時間とお金をつぎ込む社会。。。精神面の健康はどこに行ったんだ?君たちは大きな過ちを犯し始めている。。。)
「確かに、痛みも無く日常の生活が支障なく過ごせ、自分の意思に従って制約を受けず行動できるなら、それに越したことはないかもしれない。だけど、人間が生きるということは肉体的にも精神的にも健康であることだけだろうか?」
(錬太郎。。。君は何が言いたいんだ?)
<あっ。。。分った。ヒマ♪愛でしょ。。。錬太郎ちゃん。。。恋してるんだもんね♪ハハッ♪>
(ヒマちゃん。。。ちょっと待ってて)
「こんな疑問、俺だけが持ってるのかな?人間が生きていくためには、目的がなければ幸せにはなれないと思う。日々食べて寝て最低限の生きるための行動を継続していくことに。。。いったいどんな意味を見出せるんだ?何かを創造するでもなく、生を継続することに対する違和感が俺にはある」
<でも、それって。。。健康で日々支障なく生活している人だから言えることでしょ。ねぇ、アッ君♪>
(ヒマちゃんの言う通りだ。障害を持って生を受け日々生きるために必死になっている人間からみたら、錬太郎の言葉に違和感を持つだろうな)
「そうだろうな。ヒマちゃんの言う通りだ。独りよがりだな。。。俺は」
(確かに、社会はリスクに関する様々な統計を提示し、人々の不安を煽り続けている。。挙げればきりがない。安心はリスクを回避したものにだけ与えられるとでも言わんばかりの社会だ。次から次へとリスクを煽る。とこまで続くのか。私たちは目や耳を塞ぎたくなるよ)
「人間って、どこかで不要と判断した情報をシャットアウトしている。俺もそうだけどね。人間って、いったいいつの時代から健康であることを意識し始めたの?生への執着、死への恐怖。原始の時代にもあったの?自然の摂理として受け入れていたの?死者への敬い、生の尊厳、人間の寿命が引き伸ばされ、いったいどんな幸せがあるんだ?」
(生きるべくして生きる。死ぬべくして死ぬ。生きて何を得るのか?そこには、生きて得るものの大きさでは無く、何のために生きるのかが大切なのさ?ただ、生きることが目的にはなり得ない。健康であるために生きるのではなく、死の時を引き伸ばすために生きるのでもなく、人生の目的のために生きている。そして創造することが人間に与えられた唯一知性を持つ生物たる証なんだ。錬太郎が感じる違和感はある意味正しいだろう。その証をなくし単なる物体と化しているとき生の意味は無いようにも感じるが。。。しかし、そうでもないんだ。。。)
「もし、そこに価値があるとすれば、人間関係の中で相互に扶養し合っているところにあるかもしれないな。。。」
(日々、今日一日を生かされている。周囲にあるものや人々に。自分自身で物事を決定しているかのような意思も、おそらくは周囲に突き動かされているかもしれない。全ては、周囲の環境に依存しているとも言える。それが人間であり、とても弱い存在。弱い自分に気付かず、自分の意思で人生を歩んでいるかのように語り、社会を変えたかのように、世界の中心は自分であるかのように。しかし、それはすでに人間の脳において創造、想像の産物であり、そうなるべくして、起こりうるべくして表出された現象なのだよ)
<アッ君、カッコいい♪ヒマちゃん好き♪>
(いやいや、それほどでも)
「なに二人で褒め合ってるんだ!。。。まったく。自販機が揺れてるし。。。おかしいだろう?↓」
<いいじゃん♪あっ!。。。私、錬太郎に言うの忘れてた!>
(なに?ヒマちゃん?)
<何か言わなきゃと思って出てきたの。。。えーっと。。。やっぱり、それを忘れたみたい♪>
「えーーーーーーーっ。それって大事なことなの?」
(まっ、いっかぁ。。。あっ!。。。錬太郎の口癖が私に移ってる。如何如何!)
「ははーん。神様も俺には敵わないなようだな♪って。。。そうじやなくて、ヒマちゃん思い出してよ!!!」
ヒマちゃんも参戦した生きる意味を問うかのような会話が続いていた。ヒマちゃんはいったい何を伝えようとしていたのか?
それにしても錬太郎は、意外に骨のある男?(筆者談^^)。
つづく