8月3日に放送されたNHK BSプレミアムに立花隆が登場して東日本大震災と
原発についてジャーナリストとして語りました。その一部抜粋の③です。
リンク:立花隆の見る震災と原発②

三宅アナ:
えっと想定外の地震だけれどもそれに対する備えっていうのは
考えるべきことがあったていう?

立花:
うん。だから今度問題を起こしたのはね、なんていうの40年物の原子炉が
起こしてる訳です。だから今もうで、最新鋭の原子炉の場合、原発の場合、
ああいう事故を起こさないような装置が色々ある訳です。で、そもそも
チェルノブイリ以後、ほんとの最悪、要するに原子炉が発電をしてる
真っ最中に大爆発して放射能をまき散らすみたいなね、そういう事を
起こさないようにスクラムっていうね、緊急停止装置が世界中でそれは
絶付けないといけないという合意が出来てそれが日本の古いやつにもそれが
入ったから、だから一番最悪を起こさなかったという事がある訳ね。
今度は福島的な事故、全電源喪失でメルトダウンが起きるような事はこれは
もう二度と起こしてはならないから、そういう事が起きそうになったら、
それをどうしても止めるみたいなね、そういう緊急停止っていうかストップ
をかける、あるいはその電源の装置を全部こうね、あの二重三重にするとか、
だから色んな手段を作るとかね。そういう方向に現に動きつつある訳ですよね。

三宅アナ:
あのー、その、えー備えですね。万一の場合への。えっと今迄かなり、
安全だから大丈夫だからって言ってきましたよね。で、そう思っていた。
そこのとこはどうなんでしょう。

立花:
そう、そうなんです、それは大変ですよね。科学と技術の世界っていうのは本当に
想定外の事が起こりうる。それで想定外の事が起きた時にじゃあどうすれば良いのか
というね、その対応する行動マニュアルというかね、それがきちんと出来てなきゃ
いけないというのが、まず1つありますよね。で、起きた時に今度は社会全体が
それに対してどう反応するかっていうね、それが大事なとこですよね。

で、今分かっていることは15日迄に全ての原発がメルトダウンを起こしてったって
事ですよね。それでその事自体はですね、あの時点、つまり15~16日ですね、
あのあたりで実はちゃんと分かる人は分かってたっていうかね。何が分かるかって
言えば、要するにメルトダウンが起きれば核種って言うんですが、ある特定の放射性の
元素が出るか出ないか、それによってメルトダウンが起きたか起きてないか分かる訳です。
で、そういう放射性核種が既にあの時、色んな所で検出されてるんです。そうすれば、
そうすれば常識として「メルトダウンが起きたんじゃないんですか?」というね。
その質問をメディアが色んな識者が登場した時にぶつけて当然なんですよ。
それしてないんですよ。(三宅、表情が強ばる)

三宅アナ:
そこん所は立花さんどうなのかなあ。つ、つまり分かってたら、
それは隠すってことは多分そ絶対ないので。

立花隆:
いえいえ(立花、三宅を遮るように)、いやいや要するにね、要するにやっぱりね
パニックを起こしちゃいけない、それが僕は一番大きかったと思うんです。

三宅アナ:
そういう事です。(三宅アナ、大きく頷きながら)

立花隆:
その点でそれが正しい判断かどうかという事はね、すごく有ると思う。
それはパニックを起こさない方が正しかった、その判断はあると思うんです。
それから、それからね、あそこに登場する専門家達がいわゆる原子力村の人たち
だったわけ、ね。それであの時既に社会の一部では他のメディアを使って主流の
原子力村ではない人たち、それでも原子力の専門家達ってのが居るわけです。
非主流の専門家達がいるわけね、その人たちは既にメルトダウンは起きてるに
違いない、という事を主張してたわけ。そういう人たちを、あーなんと言うか、
その当時出てたあの主流の人達だけをゲストに呼ぶんじゃなくて他の人に
もうちょっと幅を広げるべきみたいな議論がNHKにあの当時あったんですよ。
(三宅アナの顔は再び強ばる)

で、結局今にして分かる事は一番きちんとした細かい情報を掴んでいたのはアメリカ
なんです。何故かというとアメリカは、あのいわゆるグローバルホークって言うね、
常に飛ばしてる、あの時すぐそれ飛ばしたんです、無人の飛行機がね。それで、
それだけじゃなくて大気圏の高い所で要するに放射性核種を集める、そういう
飛行機を飛ばして、それで収集してる訳です。それだけじゃなくて、こないだ
初めて知ったんだけれども軍事衛星をそちらの方へ向けて、探査装置を、こう
開いてるんですよ、特別に。だからその我々があの頃知ってた情報以上に遥かに
高い情報を彼らは得てた訳です。要するに起きてる現象は冷却剤喪失だというね、
そういう事を言ってる訳ですね、それはその通りです。要するにその、水が足ら
なくなっちゃた訳だから、あれが冷却剤損失なんですよね。それで、その時
アメリカとしては冷却剤をすぐに日本に供給する準備が有るみたいな事も政府で、
こう言って来てるわけですね。それに対して日本政府がどう反応したかというと
あの頃の報道にありますよ、有りますけれども、えーと冷却剤というのは要するに
水だと、水は日本にいくらでもあんだと、だからそんな物要らないと政府関係者が
言ってるんですよ。(三宅アナのうーんと唸る声)

現実に起きた事がまさに冷却剤損失事故っていうね、あのー、ろ過っていうんですが、
それが本当に起きてた訳ですよね。で、それを上空からのあらゆる情報種集装置を
使ってアメリカがいち早く掴んでいたという事なんですね。だから、色んな意味で
日本の色んなレベルの情報を集めて判断して的確な行動を取るという、その一連の
過程が今から反省すれば全然十分ではなかった。



またまた長くなりましたので次のブログに続きを載せます!
リンク:立花隆の見る震災と原発④


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