昨日日付が変わったころにダウンロードしたけど
あまりにも遅いから流石に寝ましたm(_ _ )m
どんなに下手でも見ながらは誰だって描けるけど
応用編
出来上がり見るとアナログっぽい
色鉛筆とかホント良い味でてる
あーこの間からPQあっぷ始めましたよ今週はあと土曜更新
来週からは月木で更新していきますね
BA・ω・RU(ばる)
先生に励ましの一言とかありましたらPQの記事か
直接ご本人のブログにお願いします。
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Pokemon QuestⅠ:夢の中の魔道士~The beautiful World~
ヤミカラスは、天から降り注ぐ雨でびしょびしょになりながら、苔むした地面に血の混じった唾を吐いた。
もう沢山だ、こんな思いは。
しかし命というものは強情なやつで、それだけは、体が雨に打たれて凍え死ぬことを拒んでいた。
彼の意志とは反対に、ヤミカラスの体は自然と、雨のかからない木の下へと運ばれていたのであった。
本能とは恐ろしい。
自分は、自ら命を絶つことすらできないのか。
それにつけても彼は、益々表情を暗くせざるを得なかった。
ただでさえ、黒い色をしているのに。
雨は延々降り続いた。薄暗かった曇天の空は、やがて本物の闇へと姿を変えた。
月の明かりも無い、哀しい夜だった。
もっとも月が出ていたところで、今ヤミカラスのいる森の深部では、その明かりが届くことはなかっただろうが。
そのとき、前に一匹の小さなポケモンが姿を現したのを、彼は目にした。
深い闇の中でさえも美しく輝いて見えるような体毛を持つそれは、ヤミカラスが生まれて初めて見るポケモンだった。
美しいピンク色の毛は、土砂降りの中でも水を弾いて、
細く切れ長の目は、見る者へ穏やかな気持ちを取り戻させてくれるように、とても愛くるしい。
エネコだ。エネコは、口に傘代わりの大きな葉っぱを銜え、こけそうになりながらぴょんぴょんと飛び跳ねて近付いてくる。
世の中に、こんなに美しいポケモンがいたのかと、彼は見とれてしまったのだった。
ふと、ヤミカラスは一つ、くしゃみをした。
それに気がついたエネコは、一瞬驚いて体をビクン、と震わせたが、
木にもたれかかっているヤミカラスの姿を認めると、彼に対して何か嫌なものを見るような視線を送った。
「・・・うぅぅぅぅっ!うぅぅぅぅぅぅぅ~っ!!」
そしてその口から、声を漏らす。
物を銜えながらの発音で言葉にはなっていなかったが、明らかな嫌悪の意味が表れていた。
ヤミカラスはうろたえた。
自分のようなみすぼらしい姿を他者の前に晒してしまったのだ、気味悪がられて当然だ。
こんなに美しいポケモンを前にして、なんて恥ずかしいことだろう。そう思い、彼はまた深く傷ついた。
「・・・アーシア、なにを見つけたんだい?」
と、また新しいポケモンが現れた。
少し年老いたスリープ。
それも、ヤミカラスが初めて目にするポケモンだったが、彼がどういう仕事柄のポケモンであるかはすぐにわかった。
目深に被ったフード付きの紫色のマントは、レインコートにも見えなくはなかったが、
手にした光の灯る綺麗な宝石の付いた杖は、間違いない、魔道士の持ち物である。
つまり彼らは、森の外からやって来た魔道士と、その使い魔なのだ。
魔道士たちは、たまにこの森の中に姿を現しては、その辺りに生えているキノコなどを摘み取っていくのだ。
別に害のある連中ではなかったが、
ヤミカラスは今まで彼らのことは木の上から見下ろすだけに止めて、直接渡り合うことはなかった。
触らぬ神に祟りなし、触らぬソーナンスは反撃せず、というやつだ。
「バクタ様!見てくださいよ、この泥みたいに真っ黒なポケモン!街ではこんな汚いやつ、見たことありませんよ!」
銜えていた傘を主人に持ってもらうと、「アーシア」と呼ばれたエネコはそう言った。
愛らしい姿とは裏腹の、刺のある台詞だ。
まさか、彼女の口からそんな言葉が飛び出すなんて。
ヤミカラスは一瞬ぎょっとしたが、もはや傷つくことは無かった。
世界はこんなもんだ。本当に美しいものなど、どこにもある筈ない。
自分は今まで、そんな世界で生きてきたんじゃないか。
ただ、ちょっとがっかりした。それを知っておきながら、僅かでも変な期待を持った自分に対する落胆であった。
一方、魔道士バクタは、顔に優しい笑みを湛えながら、ヤミカラスと己が使い魔の元へと近付いてきた。
「こらこらアーシア、口を慎みなさい。例えどんな姿をしていようと、
ポケモンはポケモンじゃないか、平等に扱いなさい。それにホラ、見て御覧なさい。
このポケモン、木にもたれかかったりなんてしているところをみると、怪我をしているのかもしれないしね」
そして、遠目にヤミカラスを見て、そう言った。あまり視力のいい目ではなかったのだが、その程度は把握できたのだろう。
「ま、まさかバクタ様、この鳥ポケモンを助けようってわけじゃあ・・・」
アーシアはまた、冷たい視線をヤミカラスに注ぎつつ言う。
「・・・なに?その子は鳥ポケモンなのかね」
やはり見えていなかったのか、バクタは今更のように言った。そして、こう続けた。
「それはいい。鳥ポケモンなら、いい使い魔にもなってくれるかもしれないなぁ」
げげげっ!エネコは叫び、露骨に嫌な表情をしてみせた。
一方、使い魔にしようかと言われた当の本人は、また驚くより他無かった。
自分が魔道士の使い魔になる?変なハナシだ。
変なハナシだとしか思えなかった。
しかし、悪い気はしなかったのも事実だ。
ずっと独りぼっちだった自分に、もしかしたら今、救いの手が差し伸べられようとしているのかもしれないと。
いやいや、期待などするな。
さっき裏切られたばっかりだ。
きっと、彼もそうだろう。単に、彼には自分のこの姿がまだ見えていないだけだ。
どうせ、ムックルか何か、他の鳥ポケモンと勘違いしているだけなのだ。
どんなに優しい言葉をかけてくれようと、
ヤミカラスである自分のこのみすぼらしい姿を認めれば、すぐその気持ちも変わってしまうだろう。
世界に美しいものなんて無い。世界は所詮そんな風だ。
そう考えると、ヤミカラスは思わず魔道士に縋り付こうとして伸ばしてしまった翼を、バッと引っ込めた。
「ほら、そんなに恐がらなくてもいいんだよ、小鳥さん・・・」
それでも手を差し伸べようと近寄ってきたスリープは、次の瞬間、
初めて自分が助けようとしている相手の顔を認めると、表情を一転させた。
どうやらヤミカラスの予感が、的中したようだった。
「ぎゃあああああーっ!」
魔道士バクタは裏返りそうな声でそう叫び、あとは逃げるばかりだった。
さっきまでの落ち着いた様子が嘘のように、雨に濡れた地面の泥も跳ね飛ばし、狂ったようにわめき散らしながら。
エネコも慌てて、すぐにその後を追かけていった。
魔道士にとってヤミカラスの姿は、嫌悪ではなく、恐怖としてとらえられたようだ。
それが若干意外だったにせよ、ヤミカラスはもはや無感情であった。
期待しなければ、傷つくことも無いのだ。
寧ろ予想通りの展開に、笑いさえ込み上げてくるようだった。
しかし「使い魔」のことを思い出すと、少しだけ、ほんの少しだけしゅんとするような気持ちも込み上げてきた。
どうしても羨ましかったのだ。
あのエネコのように、一緒に旅する主人がいることが。
守り、守られるというあの関係が。それを思い、今までずっと一人ぼっちだったヤミカラスは、涙をぽろぽろ零した。
Pokemon QuestⅠ:夢の中の魔道士~The beautiful World~
土砂降りの夜だった。
森の中の、大して大きくもない木の下で、一羽のヤミカラスが雨宿りしていた。
その体は、寒さと孤独のせいで震えていた。
彼に家族はなかった。
親は彼を捨てたのかもしれないし、
或いは既にこの世にいないのかもしれなかった。
物心ついたときから、彼はずっとひとりだったのだ。
親のいないひな鳥は、餌が得られずに死んでいくのが普通だ。
それなのに、彼が誰の助けも得ずにそれまで生きていられたのは奇跡に近い。
正に「強運」の持ち主であった。
しかしそのヤミカラスは、自分は運がいいと思ったことなど一度も無かった。
いつも、生きていくために必死だった。
いつどんな恐ろしいポケモンに襲われるかわからない弱肉強食の森の中で、
何とかして食いつないでいかなければならなかったからだ。
そしてその日も彼は、昼間の恐ろしい出来事から命からがら逃げてきたところだった。
・・・あれは、恐ろしかった。
昼間のこと、森の中の一際大きなオボンの木に、
実に美味そうで丸々と熟れた実がなっていたのに目がくらみ、それを食べようと近くまで羽ばたいた時だった。
頭上から急に、巨大な影が真っ逆さまに降ってきたのである。
衝撃に、ヤミカラスの体は大きく弾き飛ばされ、後方の大木に打ち付けられた。
そして背中をズリズリと木に擦られながら落下していき、最後には地面にドシンと尻餅をついてしまった。
苦しみに呻きながら目を開けると、彼の前には先程の巨大な影が、
大きな翼をばっさばっさとはためかせながら、彼のことを睨んでいた。
影――ムクホークは、怒りに満ちた声でこう言った。
「キサマ・・・あの木は我輩、ファルコ様の木であるぞ。
我輩の許可無くば、あの木になっている実を取ることは許さん」
「・・・誰が決めたんでござんすか?そんなこと・・・」
孤高のムクホーク、ファルコは、そのちっぽけなヤミカラスの生意気な質問に怒りを覚えながら、叫んだ。
「・・・この森にいるムクホーク同士、戦って決めたのだ!文句があるか、小僧!」
・・・やれやれ、この森のムクホークはいつも勝手だ。
自分たちだけで何でも決めたがる。
他のポケモンが一緒に暮らしていることも知らないで・・・。
だが、そんな反論をすればそれこそ、このファルコという傲慢なムクホークの逆鱗に触れかねない。
ヤミカラスは、ここは諦めて、素直に引き下がろうと思った。
「・・・それは、とんだご無礼でござんした」
そう言って、まだ背中やら尻やらに痛みを感じながらも、ヤミカラスは立ち上がって、ファルコに背を向けた。
しかし。
「待て、小僧」
心臓がドキリと鳴った。恐ろしい声だった。
「・・・あ、謝ったじゃあござんせんか。まだ、お怒りなんでござんすか?」
「いや、そういうわけではないのだがな・・・」
ファルコは何か企んでいるような台詞を吐くと、再びヤミカラスの目の前に立ちふさがった。
「キサマのような小僧までもが我輩のオボンの木の実を奪おうとしたとなると、他のムシケラどもも、
同じことをしているに違いない・・・そう言えばここ最近、妙に木の実の減りが早い」
「・・・それと、あっしと、一体なんの関係が・・・?」
脅えるヤミカラスに、ファルコはニヤリと恐ろしい笑みを浮かべ、言った。
「なあに、キサマを血祭りに上げ、他の者への見せしめにしようと思ってな・・・
我輩の木に近付いたやつがどんな目に遭うか、教えてくれようと思ってな!」
・・・逃げろ!ヤミカラスの本能がそう叫んだ。彼はすぐさま踵を返し、飛び去った。
逃げる、逃げる。
必死になって逃げる。
どれだけ逃げてもファルコは追いかけてくる。
しかし、それでも逃げた。
木の枝の隙間を通り抜け、木の葉の多く茂る中を突き抜け、羽に枝が刺さり、大木に身を擦り、傷だらけになりながら。
「待て、小僧!」
気付くと、敵はヤミカラスのすぐ後ろまで迫ってきていた。
その巨大な嘴で、ファルコはヤミカラスを捕らえようとする。
一度はそれを、すんでの所で避けたヤミカラスだったが、二度目に嘴は、彼の片方の翼に食らいついた。
思わず、ぎゃっという悲鳴が口から出る。
しかし、それで怯んでいるわけにはいかない。すぐさまバッと振り解く。
そのときヤミカラスの漆黒の羽が、何枚も散った。もう、翼はボロボロだった。
酷く惨めだった。
もはや飛ぶことさえ、命を削るような行為だった。
それでも、ムクホーク、ファルコは彼を追いかけてきた。
憂さを晴らすため、見せしめのため。いや、むしろ単に面白がっているだけなのではないか。
やがて、ヤミカラスの体力は尽きた。
急に羽ばたきを止め、その体は大地へと落ちていく。
そこは森の中でも一層深く木々の生い茂る場所であったが、
ヤミカラスは、木の枝と枝の狭い合間も綺麗にすり抜け、実に真っ逆さまであった。
その様子を見たファルコは、獲物が自分の大きな体ではもはや追いかけることのできない、
入り組んだ場所に入り込んでしまった事を悔しく思いながら、ようやく諦めて元の場所へと引き返していった。
それから暫くして。
地面に横たわり、気を失ったヤミカラスの目を覚まさせたのは、いつの間にやら降っていた雨であった。
雨は最初、沢山の木の葉に遮られ、大地への到着を拒まれていたが、
やがてその量は防ぎきれないほどにまで増し、ヤミカラスの顔にも命を与えたのだった。
ヤミカラスは、ボロボロになりながらも自分が生きている事を驚いたが、大して喜びはしなかった。
それどころか、酷く憂鬱であったのだ。
やれやれ・・・また生き延びてしまった。
死んでいればよかったのに、と。