人は自分の悩み、課題を解決するためにものを買う。
たとえ洋服の衝動買いであっても、
「もっとかっこよく見られたい」自分と、現実の自分のギャップを埋める「課題解決」と言えるのだ。
まして、いわゆる「ソリューション商品」というものであれば、相手の課題を解決するものでなくては売れるわけがない。
最近おつきあいをいただいている営業で有名なある上場企業の課長職の方に、「売れる営業マンは普通の営業マンとどこが違うのか」をお聞きしてみた。
「やはり、トップ営業マンは、お客さんへの『持って行き方』がうまいですよね。タイミングも、提案のしかたも。お客さんの課題を聞くと、その場で最適な提案ができる人が売上げをあげています」
お客さんの立場になれば、自分の課題を言ったとき、相手からスポンとはまる解決策を目の前に見せられれば、それは買いたくなるだろう。
聞けば簡単なことのようだが、
実際には最適タイミングで最適提案をするためには知識、経験、戦略が必要なことであろうし、
そもそも、お客さんの課題についてよく知らなければならない。
ところでタイトルの、営業と事例の関係についてである。
営業は、お客さんに商品を売ること。事例取材はお客さんに買った理由を聞くこと。
だから営業と事例制作は、言ってみれば表裏の関係であるし、
事例は営業ツールであるわけだから、営業マンの助けになる、つまり
営業マンの人が「これを読んでおいてください」と、自分の分身のようにお客さんに渡せるものがよい事例。
そういうふうに定義すると、
よい事例を書くには、「できる営業マン」と同じぐらいにお客さんの課題を知らなければならないということになる。
前述の課長さん曰く、
「トップ営業マンは、常に勉強してますね。出張の移動中でも時間を無駄にせず、お客さんの業種関連の本を読んでたりしてます」
かああ、なるほど。
まだまだ私は勉強不足、まだまだ修行が足りない。
がんばります。