AUPとは、ネットワークを利用する際の利用目的を制限する規則。初期のインターネットにおいては、基幹ネットワークであるアメリカのNSFNETや日本のWIDEインターネットなどが「学術研究または教育を目的とする場合に限る」というAUPを定めていたため、商用利用はできなかった。近年ではインターネットサービスプロバイダ間を専用回線や相互接続ポイントで接続する商用インターネットが普及しており、AUPの制限を受けずに利用することができる。これをAUPフリーという。インターネットが広く普及したことにより、教育機関が学生・生徒に悪い影響を与える情報の流入を拒否するAUPを定めたり、プロバイダが公序良俗に反する通信を拒否するAUPを定めるなど、新しい形のAUPを定める組織が増えている。

 ASPとは、ビジネス用のアプリケーションソフトをインターネットを通じて顧客にレンタルする事業者のこと。ユーザはWebブラウザなどを通じて、ASPの保有するサーバにインストールされたアプリケーションソフトを利用する。


 レンタルアプリケーションを利用すると、ユーザのパソコンには個々のアプリケーションソフトをインストールする必要がないので、企業の情報システム部門の大きな負担となっていたインストールや管理、アップグレードにかかる費用・手間を節減することができる。従来はERPなどの大規模な業務システムがレンタルの対象であったが、近年ではワープロや表計算などの日常頻繁に使われるアプリケーションソフトもレンタルされるようになりつつある。

 ASPとは、動的にWebページを生成するWebサーバの拡張機能の一つ。


 通常はWebブラウザに渡されてから処理されるJavaScriptやVBScriptなどで記述されたスクリプトをサーバ側で処理し、処理結果のみをブラウザに送信する。


 Microsoft社のWebサーバであるIISで利用できる。ブラウザからデータを受け取ってファイルに記録したり、データベースと連携した動的なWebページを作成したりすることができる。

 ARPAnetとは、1969年に米国防総省の高等研究計画局(ARPA)が導入したコンピュータネットワーク。各地に分散したUNIXコンピュータ同士をTCP/IPで相互接続するという形態は、現在のインターネットの原型になったといわれている。全米の4ヶ所(カルフォルニア大学ロサンゼルス校、スタンフォード研究所、カルフォルニア大学サンタバーバラ校、ユタ大学)をつないで開通し、その後徐々に接続個所を増やしていった。当時主流だった中央集中型ではなく分散型を選んだのは、核攻撃を受けても全体が停止することの無いコンピュータシステムを作るためだったといわれている。
 ARPAとは、米国防総省の研究・開発部門。1972年にDARPA(防衛高等研究計画局)に改称された。インターネットの原形となった「ARPAnet」の開発で知られる米国の政府機関である。
 ARINとは、アメリカ大陸、カリブ海周辺、サハラ砂漠以南のアフリカ大陸の各地域におけるIPアドレスの割り当て、管理を行なう地域インターネットレジストリ管理団体(RIR : Regional Internet Registry)。世界のネットワークはARIN、APNIC、RIPE-NCCの3団体でIPアドレスの割り当て、管理が行われている。
 APOPとは、電子メールの受信に使われるパスワードを暗号化する認証方法。普段メールの受信に使われるPOPはパスワードを平文で(そのままで)送るので、盗聴される危険性がある。APOPではパスワードを暗号化して送信するので安全性が向上している。Automatic Processing Options Protocolの略であるとする説もある。

 APNICとは、アジア・太平洋地域の各国のNICやインターネットサービスプロバイダへのIPアドレスの割り当てを行なう機関。ICANN/IANAの下部組織で、アジア・太平洋地域のNICを統括する機関でもある。韓国のKRNICがWWWなどの情報サービスを、オーストラリアのAUNICがDNSの管理を、日本のJPNICがIPアドレスの割り当てを行なっている。


 ちなみに、「センター」の綴りは、いわゆるイギリス英語の "Centre" を採用しており、アメリカ英語の "Center" と取り違えないよう注意が必要である。


 anonymous FTPとは、インターネット上に多数存在する公共のソフトウェアやデータを不特定多数に配布するために考案されたシステム。通常はアカウントとパスワードによって保護されるFTPサイトを、アカウント名にanonymous(「匿名」という意味)と入力することにより誰でも利用できるようにしたもの。ログインする際に自分のメールアドレスをパスワードとして入力する慣行がある。

 Akamaiとは、コンテンツデリバリサービスの先駆者、Akamai Technologies社のこと。


 MIT教授であったTom Leighton氏や大学院生のDanny Lewin氏(米同時多発テロで死去)を中心に1998年に設立された会社で、世界中に設置されたサーバと高速ネットワークの組み合わせによって高速なコンテンツ配信をユーザに提供している。


 Akamai社のサーバ同士は10Gbpsと言われる高速ネットワークでつながれており、ユーザからの要求に応じて最も適切なサーバからコンテンツ(主として画像やビデオ)を提供する。この技術は「FreeFlow」と呼ばれ、いわばキャッシュサーバとネットワークを組み合わせた技術である。


 インターネットでのコンテンツ配信の最大手企業として知られており、Yahooを始め、多数のサイトが顧客となっている。また、ストリーミング配信にも積極的である。