前回、こちらのご質問にお答えをしました。
やれるだけのことをやってみて!
…と書きましたが、
どこからどう手をつけたらいいのかわからない、
母乳外来や助産院は敷居が高い。
(あるいは、母乳をごり押しされたくない)
と言う方も多いと思います。
というわけで、
ゆるっと母乳量が増える方法を
いくつかお伝えしたいと思います。
1つめ 授乳姿勢、くわえさせ方を見直してみましょう
授乳回数を増やしているのに
母乳量が増えない
吸わせているのに、母乳量が増えない
と言う方の増えてこない理由の多くはこれ。
赤ちゃんのお口を大きくあけて
深く吸わせないと、母乳は出てきません。
せっかく母乳は作られているのに
赤ちゃんが吸ってくれなかったら
母乳はそれ以上、作られなくなってしまいます…TT
母乳は乳首を吸って出るものではなくて
乳輪を吸うことで出ます。
乳輪のところに、(ざっくりいうと)母乳がたまる袋があって
そこを赤ちゃんが舌を上あごに擦り付けることによって
母乳はびゅっと飛び出てくるのです。
だから、乳首だけをすわせても
母乳は出てこないのです。
深く吸わせられない、と悩むママの多くは
授乳姿勢が乱れてしまっているのです。
授乳姿勢を見直すだけで
赤ちゃんが深く吸い付いてくれるようになります。
赤ちゃんの耳、肩、お尻が
しっかり同じ高さになるように
授乳クッションや枕などで高さをそろえてあげます。
人よっては、これだけ詰めることも。
赤ちゃんの首からお尻まで、みっしり枕やタオルが詰まっています。
そして、ママのおへそと赤ちゃんのおへそが
しっかり向かい合うようにします。
NG×
赤ちゃんのおへそが上を向いてますね?
OK○
赤ちゃんのおへそがしっかりママのおへその方向を向いています。
そして、あかちゃんのお鼻とママの乳首の高さをそろえて
赤ちゃんの唇をツンツンっ乳首でつっついて
お口をあけたところで、赤ちゃんを引き寄せて吸わせます。
よくママのおっぱいを赤ちゃんのお口にねじりこんでいる様子見ますが
これも、深く吸えない原因になってしまうので><
赤ちゃんのほうを、ママのおっぱいに引き込みます。
この方法で、赤ちゃんは深く吸い付けるようになっていきます♪
最初から上手にやるのは難しいです…。
1回、1回の授乳で練習をするという気持ちで、
1回1回、丁寧に吸わせ方を見直してみてくださいm(__)m
でも1回の授乳で、授乳姿勢を大切に吸わせてあげていると
母乳を飲んでくれている!という実感を感じられるようになっていくと思います^^
2つめ くちびるを巻き込んでいないか確認をしてみよう。
赤ちゃんの唇に吸いだこがでてきていたり
唇の一部がふやけたように、白くなっていたり
皮がめくれている場合は
(もしくは、新生児期にそうだった。)
唇を巻き込んで吸っている可能性が大。
唇を巻き込んでると、浅含みになってしまって
深くくわえて、しっかりと母乳が吸えず、量がふえにくいのです…。
授乳中に赤ちゃんのお口を見た場合、
赤ちゃんの唇が見えていますか?
もし見えない場合にも唇を巻き込んでしまっている可能性が大。
赤ちゃんにおっぱいを吸わせたまま
赤ちゃんのお口に指を差し込んで
ぴらっとめくってあげると、
唇の巻き込みを改善できます^^
赤ちゃんがいないので^^;
わたしの唇で申し訳ないです💦
こんな感じで、唇をめくりあげてあげますm(__)m
3つめ 肩こりを改善してみる
ママに肩こりや首、肩甲骨まわりのコリがあると
母乳が出にくい傾向があります…><
肩、肩甲骨まわりのストレッチをしてみましょう♪
筋膜リリースローラーで首、肩、上腕のリリースもおすすめ^^
(やり方は検索してみてくださいね。いっぱい出てきます。)
こちらのセルフマッサージ&ストレッチもおすすめです。
おっぱいのキワからしっかり揺らすことがポイント。
あとは、授乳中にホットパックを肩に乗せるのもおすすめしています。
これ↓
すごく気持ち良いと思うので、
授乳中以外でも、温めておくのもおすすめです。
4つめ では授乳回数を増やしてみよう!
授乳姿勢の見直しや唇の見直しに慣れてきたら
いざ!授乳回数を増やしていきましょう。
よく
「夜間授乳をしたらいいですか?」
「ミルクを一切足さないほうがいいですか?」
「ミルクを足さない方がいいと思うのですが、
どうやって減らしたらいいのかわからない」
とご相談をいただきますが…。
わたしのおすすめしている
ゆるっと母乳量増やしは、
1日のうち、1時間だけを一切母乳を足さない、
と言う方法。
午前でも午後でも構いません。
お子さんの機嫌が比較的いい時間を選んであげます。
毎回、授乳のあとにミルクを足している方は
決めた1時間の間は、一切ミルクを足さずに
泣いたらおっぱいを吸わせます。
もし、毎回ミルクを足しているわけではない方は
ミルクを足すことが多い時間帯を選んで
その1時間は一切ミルクを足さずに、おっぱいを吸わせます。
たとえば、10時~11時の間は
ミルクを足さないぞ!と決めたら
10時に一番近い授乳のあとから1時間、
ミルクは足さずにひたすらおっぱいを吸わせます。
最初はきっと出ないはずです。
ですが大切なことは
今、母乳を出して赤ちゃんを満足させることではなくて
出なくても、それでもひたすら吸わせるということ。
出ないけどそれでも吸わせ続けることで
体に「母乳がぜんぜん足りないよ!!母乳を増産して!!」
と指令を出させてあげることが大切。
空っぽのおっぱいを何度も吸わせることで
「まったく足りていないんだな」と脳を刺激するので
何度も何度も、出ていなくても吸わせます。
人によっては、ほぼほぼ1時間吸わせっぱなし、
と言う人もいるかもしれませんし
吸わせてちょっと寝て、でも10分もしないうちに
また起きて吸わせて…を繰り返す人もいるかと思います。
でもなんとか頑張って、1時間やってみます。
ただ、授乳のほとんどがミルクと言う人は
20分ぐらいからはじめて、次第に時間を増やしていくのがいいかと思います。
(人によっては30分や45分と言う人もいますが…。
そこは今の状況をヒアリングしたうえでの個別性の判断になりますね💦)
1時間吸わせきったら、お疲れさまでした!
あとはミルクを足して、
そのあとの授乳もいつものように、
おっぱいのあとはミルクを足してください。
ミルクを飲ませれば、泣き止んですぐ寝るのに…
出ないのに吸わせてしまってかわいそう…
1時間も授乳だけで、疲れてしまった…
そんな気持ちになることもあると思います。
でもまずは3日、頑張ってみて!
3日続けると、4日~1週間後の間にに手ごたえを感じ始めます。
1週間頑張ったら、2週間後に
あれ?ごくごくと飲んでくれる感じが増えたかも?
と感じ始めます。
2週間がんばったら、1カ月後、
ミルクの量が減った!と実感できます。
(もちろん、個人差はありますよ💦)
なので、まずは3日、腰を据えてがんばってみて。
この方法でしっかり母乳量が増えた方が
たくさんいます。
8割ぐらいが母乳だった方は
夜間授乳なしのこの方法だけで
母乳のみにできた方も多いです。
もし、赤ちゃんがもう心配で続けられないと感じたら
ほんの少しのミルクを足してあげてみてください。
(でも満腹にはさせない)
1つ目から順番に取り組んで行かれるといいかと思います。
4つ目ってゆるいと言いつつ、結構大変だしね💦
授乳姿勢とくわえさせ方を見直しただけで
母乳量がぐっと増える人も多いんです、本当に♪
授乳姿勢がとれてない、浅ふくみのままなのに
頻回授乳だけをやってもうまくいかない人が多いんです…><
だからまず基本の授乳姿勢を見直ししてみてください♪
いきなりうまくやろうしなくて大丈夫。
1回、1回の授乳で丁寧にやっていこうと意識するだけで
どんどん変わっていきますから♪
対面での授乳指導の場合には
赤ちゃんの体のこわばりをゆるめて
大きくお口をあけやすくしたり
ママの首、肩、肩甲骨、腕をマッサージしたり
ストレッチをしたりしています^^
最後に注意事項。↓
本来は、母乳量を増やすことって1対1で状況をヒアリングしながら、
お子さんとママにとって安全に進められるように指導していくものなのです。
どこでつまづいているのかは人それぞれですので、
そこを確認して解消していきます。
ママや赤ちゃんの体調によって
その都度、方法を変えることもあります。
またわからないことは、その都度聞いてもらって
安全にすすめていきます。
それを大勢に向けて書いていますので
こまかいところでうまくいかないこともあるかと思います。
この方法を試してみて、
赤ちゃんの様子がいつもと違う感じがある、おかしいなと思う、
ご自身の体調に不調が出る場合にはすみやかに中止してください。
さて、4ステップでゆるっと増やす方法を書いてみました。
頻回授乳にする、と言われても
どこからどう手を付けたらいいのか…と迷う方も多いと思うので
まずはこの4ステップの1つずつを丁寧にやってみると
いずれは母乳が今よりは増えていく人が多いです。
さて、次回はおっぱいを吸うことを嫌がって
授乳回数を増やせないよ~という方の改善策をお伝えしますね♪
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