黒人音楽のブルースから生まれたロックンロールと、白人音楽のヒルベリーが、融合して誕生したのが「ロカビリー」だと言われています。
つまり、"Rock & Roll" + "Hillbilly" = "Rockabilly" ということです。
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1950年、米国南部メンフィスで生まれたロックのスタイルのひとつで、ロカビリアンは、このリズムに合わせて、床を踏み鳴らして踊るバップダンスや、ジャイヴ、ジルバを踊りました。
正確には、メンフィスのサン・レコード・スタジオで、エルヴィス・プレスリーが録音をしたものが、「ロカビリー」の始まりなのです。
さて、「ロカビリー」には、欠かせない音楽的な特徴がいくつかあります。
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先ずは、スラッピング・ベース奏法です。
ベースギターは、ウッドベース(コントラバス)が基本で、弦を指で引っ張って弾き、弦がネックに当たる音をわざと出しながら演奏します。
(俗にいうエレキベースのスラップとは違います)
更に、掌で弦を叩いて、パーカッション的な効果音を出します。
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ギターは、グレッチもしくはギブソンのアコースティック・エレキを使い(テレキャスターを使うこともあります)、ギャロッピングといって、低音を親指で弾きながら、1~3弦の高音弦でリズムやメロディーを同時に弾く奏法が一般的です。
スライドやチョーキングもよく使います。
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ドラムスは、椅子に座らず、立ったままで叩きます。
(最近は、座ってドラムを叩くグループが多いようですが・・・)
ボーカルは、ほぼ独唱で、コーラスは入らないことが多いため、ヒーカップ唱法(しゃっくりをするように、語尾をしゃくり上げて発音する)や、マンブリング唱法(声をわざともごもごと口ごもって発音する)を用いて、聴衆を飽きさせない工夫が生まれました。
マンブリング唱法は、プレスリーが得意としていた唄い方ですね。
曲のリズムは、2拍子を基本とし、テンポは結構速目です。
ブルースやカントリーの古い曲をカバーアレンジしたものが多く、使用コードもセブンスを多用した3コード構成がほとんどで、全体的にシンプルです。
EやAから始まる曲が多いようですね。
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コスチュームは、革ジャン(レザー・ジャケット)が基本です。
「ロカビリー」=「リーゼント」というイメージが強いようですが、そのことから、横浜銀蝿やキャロルの音楽がロカビリーだと思っている方が多いと思いますが、これは間違いです。
彼らは、「ロックンローラー」です。
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また、ロカビリアンはツイストを踊るものだと思っているのも、実は間違いです。
ロカビリアンが踊るのは、ツイストではなくて、バップやジャイブやジルバです。
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昔流行った、ラジカセを囲んでホコテンでツイストを踊るのは、原宿ロックンローラーであって、ロカビリアンではないのです。
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そこで、じゃあ「ロックンロール」って何なの?ということになります。
「ロックンロール」は、1955年、ビル・ヘイリーと彼のコメッツが放ったロック・アラウンド・ザ・クロック、これが元祖だといわれています。
当時あった「リズム&ブルース」が基となって発展したもので、その頃「ヒルベリー(米国南部の田舎町で歌われた白人音楽)」と呼ばれていました。
その後、「カントリー&ウエスタン」と名前を変えましたが、1970年になって、「カントリー」というジャンルが確立したことで、「ロックンロール」と分類されました。
粗削りなボーカルは、少し早目の4拍子で、みっつの4小節の楽句から曲が構成されていて、主要3コードを主に使用します。
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「ロカビリー」のミュージシャンとしては、
エルヴィス・プレスリー ジョニー・キャッシュ
チャック・ベリー カール・パーキンス
ジェリー・リー・ルイス ビリー・リー・ライリー
エディ・コクラン バディ・ホリー
ジーン・ヴィンセント ストレイ・キャッツ
ロカッツ ポール・キャッツ
などがいます。
いろいろ聴き比べてみると面白いと思います。
果たして答えになったでしょうか?
いろいろ講釈を書きましたが、詰まるところ、「ロカビリー」と「ロックンロール」の明確な区別はないように思いますね。
つづく