漫画から生まれた「アーチーズ」 | ウルトラマン・Hの ひとりごと

ウルトラマン・Hの ひとりごと

音楽について語りたくてたまらないんです。


ウルトラマン・Hの ひとりごと


アーチーズ」とは、アメリカン・コミックから生まれた、TVマンガの世界で活躍するソフト・ロック・バンドです。


コミックのタイトルは、「アーチーでなくっちゃ!」といいます。

主人公のアーチーを中心に、ハイスクールの友達男女5人に、犬が1匹加わって、繰り広げられる、ドタバタコメディーでした。


ウルトラマン・Hの ひとりごと


ヒット曲は、「シュガー・シュガー」といえば、思い出される方も多いでしょう。


コミックは、1942年に連載を開始しました。

原作者は、「ボブ・モンタナ」と「ヴィック・ブルーム」です。


ウルトラマン・Hの ひとりごと

1960年代に入って、コミックがかなりの人気になったため、TVアニメ化されました。

その際、コミックの中ではなかった試みとして、この5人組にバンドを組ませて、番組の中で唄わせようということになりました。


このアイデアを仕掛けたのが、「ドン・カーシュナー」という人物で、彼は、この企画の前に、同じTVから生まれたバンド、「モンキーズ」を手掛けたプロデューサーだったのです。


ウルトラマン・Hの ひとりごと

登場人物がドタバタ・コメディを展開し、番組の中でバンドが唄うという内容は、「モンキーズ」が実写版、「アーチーズ」がアニメ版という違いがあるだけで、進行はどちらも同じでした。


ウルトラマン・Hの ひとりごと

アーチーズ」のメンバーはというと、イラストの左から、

   「ベティ・クーパー」・・・パーカッション(タンバリン)

   「アーチー・アンドリュース」・・・(ギター)

   「ジャグヘッド・ジョーンズ」・・・(ドラムス)

   「レギー・マントル」・・・(ベース)

   「ヴェロニカ・ロッジ」・・・(キーボード)

   そして、犬の名前が、「ホット・ドッグ


で、まさかアニメの人物が、実際に声を出して唄っているわけではないので、裏方の声優さんの存在があるわけですが、「アーチーズ」の曲を演奏していたのは、影武者であるスタジオ・ミュージシャン達だったのです。


そんな曲が、バンド「アーチーズ」として、レコード・リリースされるようになったわけです。


特に、「アーチーズ」のリードボーカルを担当していたのが、「ロン・ダンテ」という人で、彼は知る人ぞ知る、ロックの名ボーカリストでした。


ウルトラマン・Hの ひとりごと

米国で放映されていたTVマンガ(その頃はアニメという言葉はなかった)「アーチーでなくっちゃ!」が、日本に上陸したのは、1970年のことです。


ウルトラマン・Hの ひとりごと


東京12CH系列で放映されたようで、私は、再放送しか見たことはないのですが・・・。

日本語の吹き替えは、藤村俊二さんや、鈴木ヤスシさん、うつみみどりさん、山本リンダさんなどがやっていたと思います。


で、番組の中で毎回唄われる挿入歌は、いったい誰が演奏し唄っていたのかというと、「ピコ&アーチー・フレンズ」というバンドが担当していました。

この「ピコ」というのは、作曲家で編曲家の、「樋口康雄」さんのニックネームでした。


つまり、「ピコ&アーチー・フレンズ」は、「アーチーズ」のコピーバンドだった、ということになりますね。


ウルトラマン・Hの ひとりごと

1969年に、全米ヒットチャートの第1位に輝いた「アーチーズ」の曲が、「シュガー・シュガー」という曲です。

作ったのは、「ジェフ・バリー」と「アンディ・キム」のコンビです。

俗に言うバブルガム・ミュージックというやつで、お子様向けの、分かりやすいサウンド作りは、完璧です。


ジェフ・バリー」といえば、ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」、クリスタルズの「ダドゥ・ロン・ロン」、デキシー・カップスの「涙のチャペル」、トミー・ジェイムスの「ハンキー・パンキー」など、多くのヒット曲を書いています。

アンディ・キム」は、有名なところでは、「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」を全米トップ10に送り込みました。


このヒットメーカー・コンビが手掛けた「シュガー・シュガー」は、700万枚という驚異的なセールス記録を打ち立てました。


ウルトラマン・Hの ひとりごと

他にも、「ボーイズ&ガールズ」、「バン・シャガ・ラン」、「すてきなベイビー」、全米ベスト10に入った「ジングル・ジャングル」など、ヒット曲の多い「アーチーズ」なのですが、残念ながら、CD化が未だにされていないようですね。




つづく