「ラ★バンバ」は、1987年に作成された米国映画です。
人気絶頂期を迎える直前に、航空機の墜落事故で、17歳の短い生涯を終えた「リッチー・ヴァレンス」の生き様を描いた作品です。
「リッチー・ヴァレンス」は、本名「リチャード・スティーブン・バレンズエラ」といい、1941年ロサンゼルスで生まれた、メキシコ系のロックンローラーです。
1957年セミプロのバンドを結成し、公演デビューをしました。
ヴァレンスは、それまでなかった内容の詞を書き、全く新しいリフを演奏することで、「ヴァレーのリトル・リチャード」と呼ばれました。
1958年、プロとしてデビュー、「カモン・レッツ・ゴー」が全米チャート42位に入るヒットとなりました。
1959年ガールフレンドのドナ・ルードビッヒに捧げた曲「ドナ」と「ラ・バンバ」をリリース、「ドナ」が全米チャートの第2位に輝く大ヒットとなりました。
もともとメキシコ民謡だった曲を、ロックンロール調にアレンジした「ラ・バンバ」、スペイン語の歌詞だったのですが、全米チャート22位のヒットとなり、ヴァレンスは一躍スターダムにのし上がったのでした。
スペイン語の曲が全米でヒットしたのは、この曲が初めてのことでした。
これからという矢先の1959年2月3日、ツアーのため搭乗したチャーター機が、吹雪のためアイオワ州のトウモロコシ畑に墜落、還らぬ人となったのでした。
その時一緒に乗っていたのが、
同じロックンローラーの「バディ・ホリー」と「ビッグ・ボッパー」でした。
3人の偉大なロックンローラーを同時に失った2月3日は、
後に「ドン・マクリーン」が発表した「アメリカン・パイ」の中で、
「The day the music died」と繰り返すフレーズにちなんで、
「音楽が死んだ日」と呼ばれています。
「エディ・コクラン」も、3人の死を悼んで「スリー・スターズ」という曲を発表しています。
そのコクランも、1960年乗っていたタクシーの事故で、21際の生涯に幕を下ろしています。
ヴァレンスの死後、ラジオ等がヴァレンスの遺したわずかな数の曲を流す中で、「ドナ」のB面に収められていた「ラ・バンバ」が注目されるようになったのでした。
さて、映画「ラ★バンバ」の中でテーマソングを唄っているのは、ロスを拠点に活動するヒスパニック系の「ロス・ロボス」というバンドです。
「ロス・ロボス」が担当したこのアルバムは、1987年リリースされ、シングルカットされたテーマソング「ラ・バンバ」と共に、3週連続でビルボード誌のアルバムとシングルの両チャートの第1位を獲得しました。
ヴァレンスの死後30年ぶりのリバイバルヒットとなったのでした。
映画の中でヴァレンスを演じているのは、「ルー・ダイアモンド・フィリップス」ですが、う~ん・・・、本物よりかっこ良過ぎますねえ。(おっと、ヴァレンスに失礼でしたね。)
それから、この映画の音楽監督を、あの「カルロス・サンタナ」が務めていたのですねえ。
ちょっと驚きです。
つづく