「クイーン」は、ロンドン出身のロックバンドで、1973年、アルバム「戦慄の王女」でデビューしました。
メンバーは、フレディー・マーキュリー(Vo,P) ブライアン・メイ(G) ロジャー・テイラー(D) ジョン・ディーコン(B) の4人編成です。
1974年、アルバム「クイーンⅡ」をリリースしましたが、曲作りが複雑過ぎることから評価はイマイチだったようです。
その年、サードアルバム「シアー・ハート・アタック」の発売に先駆けて、シングル「キラー・クイーン」を発表、全英チャート第2位の大ヒットとなりました。
1975年、彼らの代表曲ともいえる「ボヘミアン・ラプソディ」をリリース、全英で9週間ヒットチャートの第1位に輝くミリオン・ヒットとなりました。
B・メイのエレキギターの音を多重録音したギター・オーケストラの伴奏に、メンバーの声のパートを幾重にも重ねて作られる重厚なコーラスを被せて作られた、ロック・オペラが特徴でした。
この曲にはシンセサイザーを一切使用していないといいますから驚きです。
その後も、「ウイ・ウィル・ロック・ユー」、「伝説のチャンピオン」、「バイシクル・レース」など、数々のヒット曲を連発しました。
F・マーキュリーの卓越した作詞・作曲の才能と、天才的なエンターテーメント、それに、バック・ミュージシャンの抜群な演奏力があっての大成功だったと思います。
1991年、ボーカルのF・マーキュリーは、エイズが要因となる肺炎の為、45才という短い生涯を閉じました。
そして、彼の死後、クイーンのアルバムが世界中でチャートインしたのです。
英国では「ボヘミアン・ラプソディ」が再びチャート第1位となり、英国史上初の同一曲が2度NO.1に輝く快挙となりました。(これが同曲で2度目のミリオンセラーと言いますから驚きです。)
「ボヘミアン・ラプソディ」は、あのデーモン閣下がカバーしていますが、歌唱力が素晴らしいですね。
F・マーキュリーの遺言で、彼の死後初登場でチャート1位になった曲の収益は全てエイズ基金に寄付されました。
F・マーキュリーの死後、残された3人のメンバーによる追悼コンサートが、1992年に開催されました。
そのチケットは2時間で完売、エルトン・ジョンやデビッド・ボウイ等大物アーティストが多数集結したそのライヴは、7万人を超えるファンが集まったそうです。
私事ですが、「クイーン」の初来日は1975年で、ちょうどその当時、私は東京で働いていました。
その日、武道館の前を歩いていて、呼び込みの兄さんから声を掛けられました。
「良いライヴをやっているから、時間があるなら見ていかないか、お金はいらない」と言うのです。
で、中に入ってみると、半分くらいしか座席は埋まっていませんでした。
そして、ライヴが始まりました。
記憶が定かでないので何とも言えませんが、それが「クイーン」だったのではないかと、今でも私は思っています。(でも、初来日の日は、空港に千人ものファンが押しかけたといいますからねえ、やっぱり私の思い過ごしですかねえ?)
2004年、キムタク主演のTVドラマ「プライド」で、「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」がテーマ・ソングに使われて、日本だけで発売されたベスト盤「ジュエルズ」がオリコン第1位になるなど、ちょっとしたクイーン・ブームが起こりました。
「クイーン」の出したアルバムは、1422週間、つまり27年間もチャートインし続けているそうです。
これは、プレスリーやビートルズの1200週をはるかにしのぐ記録なんですね。(凄い!)
モントルーには「フレディ・マーキュリー」の像が建てられています。
つづく