「ホテル・カリフォルニア」は、1976年、「イーグルス」が放ったアメリカン・ロック史上に残る名アルバムです。
アルバムからシングルカットされた同名曲は、ビルボード・ヒット・チャートにおいて8週間連続で全米第1位に輝きました。(全英でもチャート第2位になりました。)
その年のグラミー賞最優秀レコード賞を受賞しています。
「ホテル・カリフォルニア」とは、実は架空のホテルだそうです。
作詞作曲は、イーグルスのメンバー「ドン・ヘンリー(ドラムス)」 「グレン・フライ(キーボード)」 「ドン・フェルダー(ギター)」の3人でした。
歌詞の内容はというと・・・、
麻薬(マリファナ)の香り立つウエスト・コーストの砂漠のハイウエイを何時間もぶっ飛ばしてきた主人公が、疲れを癒すために立ち寄ったホテル・カリフォルニア。
何日か滞在して楽しい日々を送ったが、快楽主義的な過ごし方をする他の滞在者を見るにつけ嫌気が差してきて、元の自分の生活に戻ろうと思いホテルを去ろうとしたが、離れるに離れられなくなった。
・・・みたいな内容でしょうか。
歌詞の中に印象的な部分があります。
♪ 好みのワインを持って来てくれないか
♪ そのようなスピリットは 1969年以降 ご用意しておりません
「1969年」というのは、あの「ウッド・ストック」が開催された年で、それ以降、米国の音楽産業が商業至上主義、つまり「儲け主義」に変わっていきました。
「ロックの魂(スピリット)」を持った本物のアーティストは、それ以降現れていないのだと皮肉っているのです。
歌詞の最後では・・・、
♪ 自分の運命を受け入れるのです
♪ いつでもチェックアウトは出来ます でも ここを立ち去ることは 永久に出来ません
この歌詞の後に、ドン・フェルダーとジョー・ウォルシュの、あの有名なツイン・ギターのリフが始まるのです。
1969年のあのウッド・ストック世代のロック・スピリットは、いったい何処へ消えてしまったんだ?
こう歌い掛けているのでしょうか。
このアルバム・ジャケットのホテルは、ロサンゼルス市サンセット通りにあるホテル「ビバリー・ヒルズ・ホテル」という実在する高級ホテルです。
ジャケットに使われて以来有名になり、観光スポットにもなっているそうです。
また、ジャケットの内側に使われた写真は、格下の安ホテル「リド・ホテル」の内装を撮影したもので、このホテルはとっくに廃業していて、今では賃貸アパートになっているそうです。
夢と現実の落差を表現したかったのでしょうか。
1982年、「イーグルス」は解散しました。
つづく