歯科医と入れ歯 | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

10月8日、9日に歯学教育の問題点について書きました。歯科医になってから何ら役に立たない入れ歯や被せモノを作製するナンセンスな実習を重視する事についてです。

 

歯科診療をしていて思う事があります。入れ歯等の作製に意味はないのですが、出来上がったモノを患者に装着したり、装着したモノの状態を診査する事は非常に重要なのです。合わない入れ歯や被せモノ、患者にとっては異物です。そして身体というのは異物を排除しようとします。ですから合わないものを付けていると粘膜に異常がみられたり、咬合関係が合わず、口腔内外のトラブルの原因になったりもします

 

実際、合わない入れ歯が原因で床下粘膜(しょうかねんまく)=入れ歯を装着した下に潰瘍を形成したり、慢性的な口内炎がみられたりする場合があるわけです。そして入れ歯をうまく調節する事で症状が改善するのです。このような入れ歯を提供する事は歯科医の恥だと考えます。

 

入れ歯作りよりも、正しい入れ歯の取り扱いを患者(や家族)に伝える事の方が大切なのです。いったん装着すると恐ろしいほどの細菌がみられる入れ歯。とても汚い物なのです。私は歯科診療するとき、絶対に素手でさわりません。取り外しも患者自身にしてもらいます。

 

総入れ歯のヒトを診るとき、入れ歯作りよりも大切な事がたくさん見えてきます。しかし上記のような事を具体的に歯学教育ではでてきません。(粘膜疾患の事は講義でありますが、入れ歯作りの実習では触れません)本当に大切な事は自身で追求するしかない、と何十年も前に歯学部卒業したときに思いました。それは現在でも変わっていません。