休日には国家試験受験浪人だけでなく現役生の進級卒業対策の個別指導をします。毎年この時期以降増えてくるのです。国家試験受験浪人にあっては1月末で終わりますが、進級対策では再試対応のため3月上旬までお付き合いする事もあります。
個別指導をしていて気づきました。歯学生は勉強(定期試験対策)以外の雑事が多すぎ、勉強に集中できないカリキュラムになっているのです。これが諸悪の根源。よほどの熱意が無いと勉強の時間がとれないのです。具体的には歯科医になってから、何の役にも立たない入れ歯や補綴物を作製する無意味な実習を重視しているところです。
(ある大学の4年生の1週間の講義実習内容を下記に示します)
月曜日)1⃣講目、保存修復学講義 2⃣~4⃣講目、同実習=これは模型を用いて虫歯治療するので大切な時間
火曜日)1⃣講目、補綴学講義、2⃣~4⃣講目同実習、5⃣~延長実習=なんと午前中から21時まで入れ歯を作製続けるのです。入れ歯を作るのは本来歯科技工士で、歯科医は実際に作成しません。ですから、こんな無意味な実習を長くさすくらいなら座学での勉強をすべきなのです。
水曜日)1⃣講目、麻酔学講義 2⃣講目、放射線学講義 3⃣4⃣講目麻酔学実習
木曜日)1⃣講目、歯内療法学講義、2⃣講目、歯周病学講義 3⃣4⃣講目同実習=この実習も延長こそありませんが、余分な内容もあり、必ずしもずべて必要ではありません。(もちろん、必要なものも多いが)
金曜日)1⃣講目、補綴学講義 2⃣~4⃣講目同実習=ここでは詰め物やブリッジを作製します。これも歯科医になってから自身で行う事ありません。歯科技工士の仕事です。国家試験対策にもなりません。
大切な4年生で勉強よりも実習を重視した結果、進級卒業で泣く学生が出てくるのです。本来補綴学というのは凄く難解な学問なのです。「咬合理論」なんて歯科医である私でも正直なところチンプンカンプン。しかし国家試験では最近、この分野で相当突っ込んだ出題がされています。無意味な入れ歯作りに時間を取られている場合ではないはずです。
3年生で行う実習は間接的に歯科医になってから必要なものが多く、又座学の習得に助けとなる教科も多かったです。(病理学、微生物学、薬理学、公衆衛生学、歯科理工学)しかし入れ歯作りの実習は時間の無駄です。こんな事、ビデオで流れだけ見せてあとは講義の時間にあてるべきだと思いました。咬合理論の教科書など1人で読んでも難しすぎて勉強できないからです。
とはいえ、文句を言っても解決になりません。私は今日も学生さんの助けになるように対策を練るのです。理屈がわからなくても面白いように問題が解けるようにするために。それで国家試験合格後、補綴学や咬合学に興味を持つのであれば、その教室に入局すればいいわけです。私の責務としては国家試験に合格さす対応をすることですから。