口腔癌、皮膚癌 | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

悪性腫瘍(主に癌)の標準治療(一般的なのは外科的療法=手術、放射線照射、化学療法=抗癌剤)を拒否し経過観察で乗り切る(糖質制限も有用)という考え方もあるようです。それは個人の考え方ですから、誰にも否定できません。又、それが有効な場合もあるようです。

 

私は標準治療を頭から否定しません。また、「患者よ、癌と戦うな」の著者である近藤誠先生の意見を支持するつもりもありません。しかし癌と言えば何が何でも早期治療と飛びつく事には疑問を感じるケースもあります。癌治療にはリスクを伴うわけですから、相応の検討が不可欠なのです。手術をする事=不可逆的侵襲、という言い方をされる方もあります。

 

ところが、目に見える癌、つまり口腔癌と皮膚癌だけは少し違います。常に癌が肉眼的にさらされ、その不安と恐怖と戦いながら共存するわけです。また、相当悪臭も伴います。ですから口腔癌や皮膚癌を胃癌や大腸癌、肺癌などと同一に扱えないような気がします。

 

毎日癌を見る不安とストレス・・これは口腔癌や皮膚癌になったヒトにしかわからないと思います。それゆえに、即外科的な処置をするのも選択肢の1つだと感じています。それが間違っている選択であっても、あえて。

 

もっとも口腔癌にあっては機能温存しなければ、食べられない話せないという事になります。又顔面顎口腔への外科的侵襲は生活の質を大きく落とすわけです。目に見える癌との共存する事も厳しいですが、手術を選択するのも厳しい事だと言えるのです

 

ですから口腔癌にあっては放射線治療も第一選択になる場合も多いです。もちろん、組織型や部位を考慮する必要があり、第一選択になりえないケースもあります。もっとも最近、高度先端医療として舌癌や歯肉癌の病変部に対しポイントを絞って照射する特殊な方法も出てきました。理想的ですが、まだまだ一般化していないのが残念です。

 

従来の抗癌剤にあっては癌細胞だけでなく正常な組織も攻撃します。ですから副作用の点で問題が多いのです。例として、白血球が激減し感染の危険にさらせれる事もあります。それでも癌という特殊な病態には副作用を覚悟の上で必要な場合もあるでしょう。目に見えない(小さい、分子レベルでの)癌細胞が組織に散らばっている事も多いからです。こんな時には抗癌剤の出番なのです。(=あくまで一般論)

 

正常組織を攻撃しないのが理想的な抗癌剤。これが口腔癌、皮膚癌といった目に見える癌のヒトを即救うと思いました。経過観察も手術も選択できないヒトに絶対必要でしょう。