舌がしびれる、顎が痛い、歯が浮いた感じがする・・そして画像診断をしても異常な所見が認められないケースを歯科医は嫌がります。「気持ちの問題」「神経質すぎる」そして最後には「歯科領域の疾患でない、精神科の先生に相談しなさい」。
高齢者等を中心に診療する療養型の病院でも例外はありません。あたかも患者側に問題があるような対応する症例の中には、明らかに歯科医療過誤であるケースも見られます。これには肉眼的にハッキリわかる場合と、歯や歯肉の中あるいは神経や筋肉に問題があり、いっけん異常がわからない場合の2つのケースがあります
入れ歯が合わずに暴れるのか?、という統合失調症の患者さんを診た時には驚きました。全顎にわたり著しく腫脹した歯肉に上に全く適合していない入れ歯を装着されていたのです。このような物、もし歯科医自身がされればどれだけ苦痛で不快か考えた事があるのか・・と思いました。
私は入れ歯を一旦使用中止にし、歯肉の状態を改善さす処置を試みました。結果、途中で他所に転院されましたから歯科治療も転院先の病院でされる事になりました。最後までの成り行きは不明です。
これは明らかな歯科医療過誤による口腔心身症です。精神科領域の基礎疾患があるので、病棟主治医も看護師も患者の訴えに熱心に耳を傾けないわけです。入れ歯を作製(実際には歯科技工士が作製したが、何も考えずに指示書を書いた歯科医の責任)した歯科医に強い怒りを覚えました。
高齢者や精神疾患を持った方にあっては時に感情的に強い訴えをされる事があります。しかし狼少年の如くまともに対応されない場合が多い。実際にはズサンすぎる歯科医療に問題がある事がほとんど、と言っても過言でありません。
口腔心身症。症例から言うと、上記のような事よりも20代から70代くらいまでの比較的生活水準の高い女性に多い。そして発症の原因として不適切な歯科医療行為が引き金になっている場合が半数以上・・・。恐ろしい事実だと思います