入れ歯の話 | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

入れ歯には2種類あります。ひとつは1本も歯が無いヒトが使用する総入れ歯(全部床義歯)と1歯のみ欠損から1歯のみ残存までの場合に用いる部分入れ歯(部分床義歯)です。


入れ歯を装着したまま寝ると口腔内が恐ろしい状態になります。細菌が増殖してしまうので絶対に取って洗浄液等に漬けて寝るべきです。食事や会話時以外は取っておいた方が良いと考えています。特に全部床義歯は不潔になりやすく、常時装着していると酷い口臭がみられます。口内炎や時に粘膜が増殖したり腫瘍になったりもします。


ところが高齢者、特に認知症のヒトで自身の入れ歯に執着し外さないヒトが時々居ます。女性に多いのは、入れ歯を外すと老人様顔貌になること理解されているからでしょう。歳をとっても、認知症になっても女性はいつまでも綺麗でありたいという本能があらわれるような気がしました。

食事中や会話時以外、常に外す事が正しいのですが、入れ歯を外すと精神的に不安定になり家族やスタッフの前で暴れたり暴言を吐くような場合には無理に取り上げない方が良いような気がしています。

これは私自身の考えですが、正しい事でも無理強いする事は互いに不幸な事だと思うようになりました。若い頃は変な「正義」から正しい事は貫く事という宗教にも近い信念がありましたが、今は考え方が大きく変わったのです。