歯痛の原因というと虫歯である場合が100㌫に近いです。しかし完全に100㌫ではありません。虫歯で無くても歯が痛む場合があるのです。これは歯科医泣かせです。そして悠長な事を言っていられず、一刻を争う対応が必要な場合もあるわけです。
心疾患、頸頭部腫瘍、副鼻腔炎、精神疾患・・。いくつかが考えられます。即他科と対診ができ、各種画像診断が可能な病院歯科のような施設なら対応が容易かもしれませんが開業歯科医がひとりで判断する場合、苦慮する事が多いはずです。
実は私自身も虫歯で無いのに歯が痛い事を経験しています。以前から書いていますが、歯科治療が原因で副鼻腔炎(上顎洞炎)になったのです。患側の歯痛及び鼻症状は当然です。しかし反対側の歯が痛むようになりました。
画像(パノラマ断層X線撮影)でも虫歯は見当たりません。しかし上顎洞に病変があったわけです。つまり両側(りょうそく)の上顎洞に慢性炎症があったのです。歯痛の原因はここにあったわけです
最悪の場合、虫歯が無いのに抜歯される場合があります。患者の「痛い」という訴えだけで何本か抜いて、それでも痛みが治まらないので精査すると顎骨に腫瘍があったというケースもあります(私が経験したわけではありません)
これは歯科医として恥です。論拠無き歯科医行為(抜歯)を行う事は許されないと考えます。しかしこのようなケースは少なくありません。ですから患者が抜歯を拒否すべきです。病態の説明を聞いて同意してから処置を受ける事が大切。
虫歯が無いのに歯が痛む時、歯科医も患者も慎重になる事が重要だと考えています