歯髄炎とは虫歯が表層のエナメル質、象牙質を超えて歯の神経にまで及んだ状態です。歯髄炎が歯髄全体に及ぶと、拍動性自発痛(何も刺激をしていないのに、脈打つように痛む)が生じます。熱いものがしみます
この歯髄炎の原因は虫歯だけではありません。歯槽膿漏が原因でも起ります。ですから「虫歯がないのに歯が痛い」というような場合もあるわけです。心疾患や特発性三叉神経痛でも、「虫歯が無いのに歯が痛む」場合があります。しかしこれらは患歯の特定が難しいです
歯槽膿漏が原因での歯痛の場合、患歯は明確です。ですから、あたかも虫歯が痛んでいるように感じます。そして深い虫歯がないのに、激しい症状がみられるわけです
このような病態を上行性歯髄炎といいます。下へ下へと進行するのではなく、歯周組織から根尖孔を経由して歯根部から歯冠部へと進行するので、この名称がついたと考えられます。
この場合、虫歯は無くても虫歯治療時と同様に根の治療が必要となってきます。なかなかやっかいな疾病です。珍しくあまり診る機会はありませんでしたが、歯科医師国家試験では非常に多くでてきます。