人工唾液よりも「糖質制限」が有効だった | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

70歳代男性に口腔乾燥の対策についての相談を受けました。加齢による唾液分泌量が減少している事が原因だと考えました。(高齢者で最も多いからです)


口腔乾燥(口渇)の原因には全身疾患から生じる場合もあります。糖尿病や甲状腺機能の異常、そして貧血でも唾液分泌量は減少します。また服用している薬剤が原因の事もあります。


単なる加齢等で唾液分泌量が少なくなっているだけなのか、何らかの全身疾患が原因なのかは水を口に含むと誰にでも簡単にわかります。後者なら大量の水が無くては(一時的に)症状は消えませんがませんが、加齢による口渇の場合には少量の水を含んだだけで(一時的に)楽になるのです。



念のため糖尿病をはじめとした基礎疾患が無い事を確認(血液検査の結果を見せていただいた)した上で、人工唾液を試してもらう事にしたのです。人工唾液はスプレータイプで副作用もほとんどありません。ですから勧めたわけです。



しかし効果はほとんどなかったようです。(加齢による唾液分泌量低下では保険適応になりません。なるのは放射線治療後や自己免疫疾患が原因の時等に限られます)



私は自分でも試してみました。起床時もですが、口渇が無い時にも噴霧してみたのです。いずれの場合も「無駄・・・」と思いました。噴霧した一瞬しか楽になりません。



そこで70歳代男性に糖質制限の話をしてみたのです。知的好奇心が旺盛で健康に関心があるヒトでしたから受け入れられるように思ったからです。


甘い物が大好きで朝から清涼飲料水を飲むとの事でした。痩せ型のヒトですが、米大好きの糖質中心生活です。糖質を摂ると唾液分泌量(特にサラサラした唾液)が低下してしまいます。これは年齢に関係なく、です。



甘い物と清涼飲料水をやめ、御飯等の糖質を1日1回にする(無理ならはじめは少量を2回)ように勧めました。幸い本人より基礎疾患が無い事を確認済みでしたから躊躇せず話せたのです。



スポーツドリンクのガブ飲みを止め、できるだけ糖質を減らして1ヶ月以上・・・。なんと「人工唾液を用いていた時よりも口渇が気にならなくなった」という返事をいただきました。私は嬉しくなりました。