日本的に言うと3LDKとか4LDKとかそういった間取りが主流です。
しかし家賃は激高いです。
従いまして1つの家、というか日本的に言うと1つの部屋(ユニットと呼ぶ)に複数人が暮らすのは当たり前です。
これをシェアと呼んでいます。
日本でもシェアハウスと言うのが最近流行のようですが、それとは少し意味が違うかと思います。
こちらで家を借りようとすると、コンドミニアムであれば家賃が日本円で30万円、40万円は下りませんので、
コストを下げるためにシェアは日本よりも一般的です。
こちらのユニットではトイレ・シャワーの設備が最低2つはついてます。
マスタールームと呼ばれるメインの部屋は専用のシャワールームがあり、コモンルームと呼ばれるその他の部屋に住んでいる人用にもう1つシャワールームがあります。
マスタールームはその分家賃が高い。マスタールームはオーナーが住んで残りの部屋を貸すパターンも多いです。
借りる方は非常に古臭い言い方をすれば、風呂・トイレ共同ということです

そういう環境なので単身者が中心です。カップルまではまだしも子供がいるとシェアはなかなか厳しいです。
ちなみにユニット全体の間取りは大きいので日本で考えるよりプライバシーは保たれます。

こちらは代表的な間取り。真ん中のbedroom2とbedroom3に住む人はシャワーとトイレをbath2で共同で使う。
来たばかりの日本人はなかなかこのシェアに慣れません。
私のまわりもシェアをしている人はあまりいません。
駐在員は会社の費用で1ユニットを借りきってくれるのでシェアはしません。
家族持ちや経営者もまずシェアをしません。
大きな声では言えませんが「シェアでなんて住むの嫌」という人も多いでしょう。
(貧乏くさいと思いますからね)
しかし私はシェアで住むのが嫌いではありません。
シェアで住む魅力とはなんでしょうか?
魅力1.コストが削減できる
まずはなんといってもこれです。コンドミニアムであれば1人暮らしでも3000ドル、日本円で25万円を払うのは容易ではありません。代わりに、シェアであればプールや事務付のコンドミニアムに住めます。
魅力2.誰かが家を管理してくれる
国際的なビジネスに携わっていると、出張が多い人がたくさんいます。
1人で住んでいると、不在の時に泥棒が入っても火事になっても、何の情報もわからないままになる可能性があります。誰かがいるということは、連絡がなければ何も起きていないという何よりの安心があります。
魅力3.急病の時に安心&寂しくない
万が一急に病気になった時、1人では誰にも発見されませんが、誰かがいると気づいてくれる可能性がありますね。異国の地で病気になって気づいてもらえず、後でひっそりと発見されるなんていうのは想像するだに恐ろしい事態です。話したい時に話す相手がいて、しかもコンクリートの部屋にこもれば意外と他の部屋の音は聞こえません。
都会暮らしにはメリットですね。
魅力4.ハングリーな原点を忘れない
これは皆に当てはまることではありませんが、金持ちの集まる国、シンガポールに住んでいると、ふとすると自分が分不相応にリッチな人間になったように錯覚することがあります。
しかし一方で、いろいろな国からチャンスを求めたくさんの若者が来ています。自分も元々チャンスを求めてこの国に来て、おそらく(少なくとも日本人としては)誰よりもハングリーだった訳です。
今も「攻め」側から「守り」側にまわるほど成功した訳でもない。
未来に向けて挑戦しているいろいろな国の人に負けたくない思いがあります。
シェアでいると常に異文化に触れ、勘違いする要素が減ります。つまり情熱が保たれます

と言うことで、あまり語られない「シェアの魅力」ですが、
参考になりましたでしょうか。
もちろん「シェアのデメリット」もたくさんあります。
オーナーや同居者との相性、は大事ですね。プライベートを充実させたい人にも向かないと思います。
※写真は私が住んでいるコンドミニアムのプール
