装いの魅力 | きもの着付とお料理教室 wayori @港区白金

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母の影響で子供の頃から日本の伝統衣裳「きもの」をこよなく愛し、日本の伝統食をベースとしたマクロビオティック、
母から受継いだ手作り発酵食品・保存食を日々の暮らしに取り入れています。
お教室やブログを通して、みなさんの暮らしのお役にたてるとうれしいな♪

きもの着付とお料理教室wayoriの順子です。

 

昨日はきもの着付基礎の木曜クラスのお稽古でした。

基礎のお稽古では実技に時間を費やしたいため、ある程度、話すことは統一しています。

しかし、今期は他装のお仕事をされている方や茶道の先生もいらっしゃるので技術だけで

はない時間も必要かなと思っています。

 

着物を綺麗に着る(着せる)ことがwayoriに通うゴールだと思わないで欲しいのです。

私は着物が好きというよりも着付が好きと言った方が具体的かもしれません。

 

布、染、織り、刺繍、型、糸、紡ぎ方・・・どれもこれも知れば知るほど好きです。

それ以上に惹かれるのは装いの意味です。

 

普段着の場合はミリ単位を意識することで自分らしさを失わずに可愛らしくもなり、

品よくもなり、粋にもなり、野暮ったく(これは嫌ですが)もできるし、自由に楽しめばよい。

 

しかし、そうでないときは、自分の立場や場の意味を考えて、自分が着たいように着るの

ではなくて、誰かのために意味を持って選び、着装したいと常に思っています。

これは知識と技術がないとできないことです。

 

これが装う最大の魅力だと思います。

 

幸いにも私は10代のときに装うことの難しさを見て(着物を着ている大人たちを見ていて)

気づき、着付けを習い始めた20代前半には時間をかけて知識を深めていかないと真の

魅力を理解できないだろうと思っていました。

 

二十歳のときには既に着付講師になると決めていました。

インターネットがない時代だったので念入りに情報収集をして、教室を決めるまで3年近く

掛けました。

教授免許がゴールではなくてスタートであることは若輩ながら自覚していましたので、

20年は先生のもとで学び、40代くらいにようやく独り立ちできる技術、知識、手持ちが整うと

思っていました。

 

20代の頃、他装をしているときになかなかおはしょりと上前の衽線が揃わず、先輩講師に

「おはしょりが合いません」と伝えました。

着物の身巾が広いため腰から下の背縫いはかなり右により、上半身の背縫いは中心に

なります。だから、衽線が合わないは「当然」と思っていたのですが先輩講師からの返事は

「合わないじゃなくて、合わせるんだよ」と言われ、目から鱗でした。

それからは、言い訳は技術がない証拠。技術の向上に努めなければならない。と肝に銘じ

ました。

 

それは、装いには意味があるから。

その意味は誰かを思う、願う、祈る・・・そんな愛に満ち溢れたものばかりなのです。

だから、着るときも着せるときも相談されたときも装いの意味を大切にしています。

 

基礎の4回目のお稽古で話すようなことではないのですがほんの少しだけ、着付けは

着られれば良いだけではつまらないということがわかっていただければ幸い照れ

 

お稽古が終わってからも皆さん帯の練習。

自主練かと思ったら、私の師範を期待している雰囲気だったので、私も帯を解きまして、

もう一度一緒に練習しました。

 

木曜は遠方の方や子育て中の方なのでご自身のための時間は少ないと思います。

ご自宅ではなかなか着物を広げて「さぁ練習しましょうビックリマーク」とはいかないと思いますので

いつでも居残りOKです。

 

この日のご挨拶の装いです。

本塩沢に紬の帯です。

 

この数年、5月は単衣がスタンダードです。

6月は透けすぎない薄物または単衣。

7・8月は盛夏の着物。紗とか絽です。

麻の着物は色や透け感によって、5月下旬から着ることもあります。

5月下旬に透けるのは・・・と思った場合は長襦袢を色襦袢にして透け感を押さえます。

 

明日は30℃近くになる予報です。

普段着きものは無理せずに楽しんでくださいねウインク

礼装の袷をお召しの方は熱中症に充分お気を付けてください。

 

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