おはようございます、『プログレス学習教室』の坂田です。
机に向かって、ノートも教科書も隅々まで見返したはずなのに、いざテストになると鉛筆がピタッと止まってしまう。
「あれ、さっき見たのに……」と頭が真っ白になること、ありませんか?
時間をかけて一生懸命ページをめくった分、
「自分は頭が悪いのかな」
「暗記が苦手なのかな」
と落ち込んでしまう気持ち、よく分かります。
ですが、はっきり言います。
それは記憶力や才能の問題ではありません。
単に「頭の使い方の順番」が違っているだけです。
教科書をじっくり読んだり、綺麗にまとめたノートを眺めたりするのは、知識を頭に入れる「インプット」です。
文字を目で追っていると、人間の脳は「うん、分かった!」と簡単に錯覚してしまいます。
しかも都合のいいことに、眺めただけで使わなかった情報は、
「あ、これ要らないやつね」
と判断して、どんどん記憶のゴミ箱へ捨ててしまう性質があるのです。
頭に入れた知識をテスト本番で使える武器にするには、外へ引っ張り出す作業、つまり「アウトプット」が欠かせません。
脳は「入ってきた量」ではなく、
【外へ使った回数】で重要度を判断します。
「これは何度も引っ張り出されているから、絶対に忘れちゃいけない情報だ!」と脳に分からせてやるわけです。
アウトプットといっても、特別な道具も難しい準備も要りません。
基本は「話す」「書く」「すぐ動く」の3つだけです。
1. 話す(独り言でいいから口に出す)
教科書を読んだら、目の前に友達がいると思って、自分の言葉で説明してみてください。
「この問題は、まずここをまとめるのがコツなんだよ」
「この時代にこの法律ができたのは、こういう事件があったからなんだ」
と、ブツブツ呟くだけで十分です。
人に教えようとすると、自分がどこを分かっていて、どこで言葉に詰まるかが一瞬で浮き彫りになります。頭の中で話の筋道を急いで組み立て直すこの瞬間こそが、知識を一気に自分のものにしてくれます。
2. 書く(裏紙にガシガシ殴り書きする)
答えや解説を手でさっと隠して、手元の白紙やプリントの裏に、思い出した公式や単語を力任せに書き殴ってみてください。
誰に見せるわけでもないので、綺麗に書く必要は1ミリもありません。何も見えない真っ白な紙の上に、自分の頭の中から力づくで引きずり出す。
この「うーん、何だっけ……あ、これだ!」という負荷を脳にかけることこそが、記憶を頭の奥深くに刻み込む唯一の方法です。
3. すぐ動く(理解した瞬間に手を動かす)
「なるほど、分かった」と納得したら、1分も間を置かずに、すぐ似た問題を1問解いてみてください。鉄は熱いうちに打つのが鉄則です。
また、机の前でずっと同じ姿勢で固まっていると、思考も一緒に固まってしまいます。英単語を覚えるときは部屋の中を少し歩き回りながら呟いてみたり、息が詰まったらぐっと背筋を伸ばして伸びをしてみたり。少し体を動かしてリズムを作るだけで、鈍っていた頭の回転がすっきりと戻ってきます。
勉強は、机の前でじっと我慢して知識を詰め込む「我慢比べ」ではありません。
声を出して、手をガリガリ動かして、体全体を使って頭から知識を引きずり出していく作業です。
今夜テキストを開いたら、じっと文字を見つめるのはもう終わりにしましょう。
覚えたことを小さく呟きながら、要らないチラシの裏にペンを思い切り走らせてみてください。
その裏紙に残った真っ黒な殴り書きの跡こそが、
次のテストでペンを動かす本物の力になります!
