おはようございます。『プログレス学習教室』の坂田です。
「難しい問題集を何冊もこなさないと、上位校には受からないんじゃないか」
テスト前や日々の勉強で、そんなふうに焦ったり悩んだりしたことはありませんか。
本屋さんに足を運ぶと、棚いっぱいに魅力的なキャッチコピーの問題集がずらりと並んでいます。
それに比べると、学校で配られる教科書はずいぶんシンプルで、なんだか頼りなく見えてしまうかもしれません。保護者の方からも、「学校の教科書だけで本当に足りるんでしょうか」というご相談をよくいただきます。
上を目指したい、もっと点数を伸ばしたいと思えば思うほど、新しい教材に目がいくのはごく自然なことです。
ですが、日頃生徒たちを見ていて強く感じるのは、
伸び悩んでいる子のほとんどは「問題集が足りない」のではなく、「教科書を使い倒せていない」
ということです。
実は、教科書こそが「日本で一番練り込まれた参考書」
教科書を「ただ授業で配られただけの薄い本」だと思っていませんか。
実は、中学校の教科書は、全国の専門家や教育のプロたちが何年も議論を重ねて作っています。
「どう表現すれば中学生がつまずかないか」「どう並べれば本質が頭にスッと入るか」をとことん考え抜き、贅肉を削ぎ落として作られた、いわば解説書の最高峰です。
それなのに、多くの人は文字をサラサラと流し見して、「はい、わかった」とすぐに難しい問題集へ飛びついてしまいます。
土台の柱がグラグラのまま屋根を作ろうとしても、途中で崩れて手が止まってしまうのは当然です。
応用問題を解く前に、まずは手元の教科書を「学力を伸ばす最強の武器」に変えてみましょう。やり方はとてもシンプルです。
教科書を120%使いこなす、4つの具体的な読み方
◆ 1. 探偵になったつもりで「声に出して」読む
学校から帰ったら、その日習ったページを開き、少し声に出して読んでみてください。
ただ目で文字を追うのではなく、「なんでこの言葉が使われているんだろう?」「この実験は何を確かめるためのものだろう?」と、理由を探しながら読むのがコツです。
声に出すと、自分がどこで引っかかったのか、どこを曖昧に読み飛ばしていたのかがすぐ分かります。
◆ 2. 太字を見たら手で隠し、自分の言葉で言い直す
ページの中に太字のキーワードが出てきたら、ノートや手でサッと隠してしまいましょう。
そして、「これってどういう意味だっけ?」と、自分の言葉で声に出して説明してみます。
用語を丸暗記するのではなく、前後の文脈と一緒に頭から引っぱり出す練習をする。これだけで、知識の定着度は段違いに上がります。
◆ 3. 数学や理科は「例題」を自分の手だけで解く
数学や理科の教科書に載っている「例題」は、宝の山です。その単元で一番大切な考え方のエッセンスが凝縮されています。
解き方や途中式を手で隠し、まっさらなノートに自分の手だけで最初から最後まで解き直してみてください。
「誰かに解き方を教えるつもり」でスラスラ書けるようになれば、定期テストの基本問題はもちろん、市販のワークも驚くほどスムーズに解けるようになります。
◆ 4. 写真・グラフ・隅のコラムを素通りしない
ページの端にある小さなコラムや、図・写真のキャプション(説明文)にも目を止めてみてください。
「なぜここにこの写真が載っているんだろう」と立ち止まり、図やグラフが伝えている意味をじっくり読み取ってみる。
こうした一手間が、テストで問われる「思考力・記述力」の確かな根っこになります。
まずは今夜、ワークを広げる前に
本屋さんで新しい問題集を何冊も買い揃える必要はありません。
机の上にポンと置かれているその教科書の中に、勉強が面白くなり、自分の力で成績を伸ばしていくためのヒントがすべて詰まっています。
今日進んだページを、ゆっくり丁寧に読み返してみる。
そのたった数ページの確かな理解が、応用問題を解きほぐす大きな力になっていきます。
