おはようございます。
プログレス学習教室の坂田です。
テスト前、机に向かって教科書をじっと見つめているうちに、
いつの間にか頭がぼーっとして眠くなってしまった。
英語の長文や国語の文章を何往復も読んでいるはずなのに、
不思議なくらい頭に残っていない――。
そんな経験、きっと一度や二度ではないと思います。
机に向かって一生懸命頑張っているからこそ、時間ばかりが過ぎて手応えが得られないと、
「自分は集中力がないんじゃないか」と自分を責めてしまいそうになりますよね。
そばで見守る保護者の方にとっても、
「ちゃんと身についているのかな」「ただ疲れてしまっていないかな」と心配が尽きない場面かもしれません。
ですが、最初にお伝えしたいのは、
これは決して根性や気合の問題ではないということです。
目で追うだけの勉強が、脳を「省エネモード」にしてしまう
机に向かって静かに文字を目で追う「黙読」。
一見すると真面目に集中しているように見えますが、実は脳にとってはかなり厄介な落とし穴があります。
人間の目はとても器用なもので、文字の表面をさらさらと滑らせるだけでも「読んだ気」になれてしまいます。
その結果、視線は動いているのに頭の中では別のことを考えてしまったり、刺激が単調すぎて脳が休止状態に入り、強い眠気に襲われたりするのです。
このどんよりとした停滞感を破り、頭を一気に目覚めさせる一番シンプルで力強い方法が、
「音読」――自分の声に出して読むことです。
声を出すだけで、脳のセンサーが一斉に目を覚ます
声に出して読むとき、頭と体の中では驚くほどたくさんのセンサーが一斉に働き始めます。
① 目で文字の形を捉える
② 口の筋肉を動かして発音する
③ その響きを自分の耳で聴く
ただ目だけで眺めているときと比べて、使っている感覚器の数が段違いです。
体全体を動かして、何倍もの刺激を直接脳に届けている状態になります。
さらに、声を出している間は、脳の中に「ほかの余計なことを考える隙間」がほとんど生まれません。
あれこれ浮かんできていた雑念がすっと消え去り、目の前の言葉だけに意識が引き戻されていく心地よさを実感できるはずです。
今日からできる、音読の効果をぐっと高める3つの工夫
ただがむしゃらに声を出すだけでも効果はありますが、ほんの少しやり方を意識するだけで手応えがぐっと変わります。
1. 教科書を持ち上げ、背筋をすっと伸ばす
教科書を机の上に寝かせたまま、背中を丸めて下を向いて読むのはもったいないです。
本を両手で持ち、少し目線を上げてみてください。
姿勢が伸びると自然と呼吸が深くなり、自分の声がクリアに耳へ届くようになります。
※誰かに聞かせるための大声を張り上げる必要はありません。お部屋の中に心地よく響く、落ち着いたトーンで十分です。
2. 科目に合わせて「読み方」を変えてみる
【英語】
日本語に訳そうと途中で立ち止まるのをやめ、意味のまとまり(フレーズ)を意識しながらリズミカルに声に乗せていきます。
【国語・理科・社会】
まるで目の前にいる誰かにわかりやすく解説してあげているような気持ちで、意味の区切りにほんの少し間を置きながら読んでみるのがおすすめです。
3. 一段落読んだら、パッと隠して思い出す
ひと区切り読み終えたら、教科書を手でサッと伏せて、
「今読んだところには、何が書いてあったっけ?」と頭の中で要約してみます。
声に出して耳から入れた言葉は、目だけで眺めていた情報とは比べものにならないくらい、記憶の深い引き出しに鮮明に残ってくれます。
勉強は、机の前でじっと息を潜めて我慢するだけのものではありません。
自分の体と五感をしっかり動かし、リズムに乗って進めていくものです。
今夜机に向かったら、テキストを黙って見つめるのを一度お休みして、
最初の一文を声に出して読んでみませんか?
お部屋の中に響いたご自身のまっすぐな声が、眠っていた集中力を心地よく揺り起こし、
自分の力で学びを進める確かな手応えを届けてくれるはずです。
