こんにちは!『プログレス学習教室』の坂田です。
7月に入り、期末テストが終わると、
学校の雰囲気もどこかそわそわし始めますね。
「いよいよ勝負の夏休みが来るぞ」
「毎日たくさん勉強するぞ!」
と、心の中で熱い決意を固めている受験生も多いのではないでしょうか。
その一方で、
「本当に自分だけで計画通りに動けるかな」
「周りのみんながスパートをかけ始めているのに、自分はなんだかのんびりしている気がする……」
と、焦りや不安をひそかに抱えやすい時期でもあります。
がんばりたいという前向きな気持ちがあるからこそ、これからの長い休みをどう過ごせばいいか迷ってしまいますよね。
実は、「夏休みが始まったら本気を出す」という目標には、少しだけ危険な罠が潜んでいます。
なぜなら、私たちの脳は急激な変化がとても苦手だからです。
これまで学校の授業や部活を中心に動いていた脳が、終業式の翌日になったからといって、突然「朝から晩まで受験勉強に没頭するモード」にパッと切り替わることはありません。
多くの受験生が、夏休みの最初の数日間にびっしりと予定を詰め込んだ計画表を作ってスタートダッシュを試みます。
でも、脳にかかる負担が大きすぎて、3日もするとエネルギー切れを起こしてしまうのです。
指示通りに動けなくなると「明日から遅れを取り戻せばいいや」と予定がズレ込み、気づけばお盆が過ぎていた……という経験を持つ人は少なくありません。
完璧すぎる計画から始めようとすることが、実は挫折の原因になってしまうのです。
夏休みを最高の時間にするための本当の勝負は、夏休みが始まる前の「今」すでに始まっています。
学校の授業がある今のあるうちに、勉強に向かう優しい助走をつけておくことこそが、夏休みの学習をスムーズに進める一番の近道になります。
受験のフライング・スタートを切るために、今日からできる工夫はとてもシンプルです。
学校から帰ってきて、カバンを床に置いたその足で、まずは机に向かって教科書をパッと開いてみてください。
「夏休み前だからまだいいや」と思わずに、今このタイミングで「毎日机に向かう」という小さな主導権を自分で握ってしまうのです。
やる気が起きない日でも構いません。
- 今日学校で習った英語の教科書を3回声に出して音読してみる
- 数学のワークの計算問題を2問だけていねいに解き重してみる
それくらいなら、ほんの数分もあればクリアできますよね。
大切なのは、一気にものすごい量をこなすことではなく、毎日その行動に触れる「頻度」を重ねることです。
学校がある今の生活リズムの中に、自分から進んで机に向かう時間を少しだけ仕込んでおくと、脳はそれを「日常の当たり前」として受け入れ始めます。
この小さな助走があるからこそ、夏休みの初日を迎えたとき、脳がブレーキをかけることなく、自然と次の受験勉強のステップへと進むことができるようになります。
今のうちに、丸付けをしたあとの「解き直し」の型を身につけておくのもおすすめです。
間違えてバツがついた問題に出会ったら、解説を読んで納得したあと、その解説をパッと手や下敷きで隠してしまいます。
そして、真っ白なノートの新しい場所に、何も見ずに自分の力だけで最初から最後まで解き直してみるのです。
目で見て「わかった」状態から、自分の手で「できた」という状態へ。
この、自分で自分の苦手をコントロールしてマルに変えていく感覚を今のうちに掴んでおくと、夏休みの膨大な復習の時間が、ただページを埋めるだけの作業ではなく、自分の実力をどんどん高めていく楽しいゲームへと変わっていきます。
夏休みは、誰かに用意されたスケジュールをただこなすための時間ではありません。
自分自身の手で時間をコントロールし、一歩ずつ自立して歩んでいくための素晴らしいチャンスです。
周りのみんなが「夏休みになったら……」と足踏みをしている今だからこそ、お気に入りのペンを1本握って、教科書の最初の1ページを開いてみませんか。
今夜踏み出すその小さな一歩が、この夏、そしてその先の入試本番であなたを大きく支えてくれる、何よりも心強い味方になってくれます。
