ウナギをいただきました
ちょっとだけフンパツして大隅産
たいへんおいしゅうございました
中国発の思想に、陰陽五行説というものがあります
日本にもかなり早くから取り入れられたので
古典の世界ではお馴染みのものなのですが
世の中のものごとを、木・火・土・金・水の5つの物質に分類し、
さらにそれぞれを陽(兄・強・先)と陰(弟・弱・後)に分けるという考えです
干支(えと)に、丙午(ひのえうま)などあったりしますが
この、「ひのえ」というのが、五行の十干にあたります
つまり、火(ひ)の陽(兄・え)なんですね
陰陽五行説では、世の中のすべてを5つの物質の巡りで説明するので
四季も五行にあてはめます
大地の土を中心に、春は木(緑)、夏は火(赤)、秋は金(白)、冬は水(黒)
・・・なんですが、早い話、四季だと五つないじゃんということになって、
それぞれの季節の最後に、4つに分けた「土」(黄)の期間をくっつけてあります
これが、土用
つまり、土用の期間は年に4回あるわけですね
とうぜん丑の日(12日に1回)も、4回~6回あります
この、土用の期間が終われば、立秋です
あれ?いまって、土用?大暑じゃなかった?じゃあ、大暑はどこへ?
と、おもったひと、鋭い
立秋とか、大暑とかというのは、二十四節気という分けかたです
暦は基本的に月の満ち欠けを使っていた(太陰暦)のですが
それでは季節がずれて困りますので、
太陽の通り道(黄道)を24に分けて、それぞれに季節を当てはめたのが二十四節気なんですね
だから、五行説とは若干ちがう分類になります
暦が太陰暦だったころ、
土用の期間は、ツチガミサンが祟るから、土を動かすのは厳禁
丑の日は「う」のつくものを食べる、など、
土用は日常生活に直結していました
それに比べると、二十四節気のほうは、俳句や茶の湯など、
浮世離れした風流の匂いがします
やっぱり、鰻は、いくら高くても庶民の食べ物だったのでしょうね
嗚呼なまずには「う」がつかない・・・