人間、孤独といっしょに、いつだって終わらないシャドウボクシング。
なぐってもけってもあいつらになんて、届きやしない。
果ては見えるのに、底が見えない、この坩堝
逃げるために誰かを求めて、
その中にまた孤独をみつけて、泥団子のように寂寥と孤独を増産していくんだろうな。
でも、もし、こいつと戦うんじゃなくて、
友好的平和協定を結んだりなんかしたら、
意外と、面白かった。
こいつがね、ぼくを守ってくれるんだ。
壊れないように、壊されないように。
ぼくの一番大事なコアの、崩れそうなとろけそうな一番おいしいところを、
こいつがね、タッパーに入れて守ってくれるんだよ。
だれもかれもが、寄越せ寄越せとうるさくせびってくる中から、
そういう餓鬼たちから、シャットダウンしてくれるんだ。
厚かましくズカズカひとんちの冷蔵庫開けて、貯めておいて、漬け込んで熟成したとびきりの備えを
めちゃくちゃに、咀嚼もしないで、口に入れて吐き出してそこらじゅうにきたならしく吐き出して吹き付けて台無しにするような恥知らずの馬鹿どもから、
守ってくれるのさ。
ぼくのものは、ぼくのもの。
きみのものは、きみのもの。
奪うつもりはない。求めるつもりはない。だから、おまえも、
私から、
奪うな。求めるな。擦り寄るな。離れろ。
われにふれるな。
触ろうとするな。おまえになんて、やらない。
おまえになんて、さわりたくもない。見たくもない。
消えてくれとは言わない。
存在していていい。きみも、わたしも。
だが、近づくな。
いらないんだ、お互いに、お互いが。
君に私は必要ではない。同じように、
私も君が必要ではない。
でなければ、人間は自由になれないだろう?
拘束しあって、互いに羽を喰い合って、
何が楽しいって言うんだ。
どこが面白いっていうんだ。
ちっとも笑えない冗談じゃないか。
人間は自分からすら自由になることが困難なんだ。
そのうえ、お荷物と錘を乗せられて、
どうやって息をするっていうんだ。
たいがいにしろよ、いい加減。