ラマの「フン」が気候変動で荒れ果てたアンデス山脈の荒地を生き返らせる? | メインウェーブ日記

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氷河が溶けると、その下の土地はほぼ荒地だ

こうした地域ではラマを飼っている農家が多く、科学者たちはラマが土壌改善の助けになっていることを明らかにした

ラマがいる地域では3年間で4種の植物が新たに育ち、全体では植物が57%増えた

ラマは唾を吐いたり、毛を落としたり、フンをする ── おかげでこの世界は花開いている

氷河によって荒地と化したアンデス山脈の一部地域で、ラマを飼育することによって土壌に養分が戻り、植物の量が増えたのはその良い例だ
研究結果は学術誌『Scientific Reports』に掲載された

科学者たちは3年間、ペルーのコルディエラ・ブランカでラマの世話をしている農家のグループと協力してこれを突き止めた

この間にラマがいた地域では植物の量が57%増え、土壌の栄養分も増加し、4種の植物が新たに育ち始めた

これらはいずれもラマが草を食べ、毛を落とし、フンをしたおかげだと科学者たちは報告している

なぜ「ラマのフン」なのか?
「ラマ・ビーンズ」と呼ばれることもあるラマのフンには炭素や窒素といった養分が含まれていて、土壌を生きるのに適した場所にしてくれる

そこにはラマが草を食べた植物の種も含まれている
つまり、ラマは農業に従事する人間のような行動をしている
違うのは、"手"でなく"フン"で植え付けているということだけだ

「こういった実験がこれらの地域やこのような高所で行われたことはありませんでした」と地理学者で論文の筆頭著者のアナイス・ジマー(Anaïs Zimmer)氏はテキサス大学のプレスリリースの中でコメントしている

そもそもどうして思いついたのか?
科学的に証明されたのは今回が初めてだが、これは昔から行われていたことだ

アンデス山脈の氷河の周辺でラマを飼うことは、インカ帝国がこの地域を支配していた頃から一般的だった

最近では、先住民の農家がアンデスでラマの飼育を続けている
そこでジマー氏たちは「ラマ 2000 アソシアシオン」というこの地域の農民グループと手を組んだ

農民グループは、研究者たちがフェンスで囲まれた8つのエリアを設定し、このうち4つのエリアにラマを分散させるのを手伝った
農民たちがラマを観察し、世話をし、フェンスで囲ったエリアが崩れないようにした

この研究において、農民たちは非常に重要な役割を果たしたとジマー氏はEOSに語った

「彼らは独自の知識を使って、重要な疑問に答える手助けをしてくれました」

氷河が残していったもの
ペルーの海洋当局ANAによると、ここ50年でペルーの氷河の表面積は約51%失われた
これは気候変動の影響によるものだという

人間が引き起こした気候変動によってこれらの氷河が溶け続ける中、わたしたちは"残されたもの"に対処する方法を見つけなければならない

氷河が溶けると、その下に閉じ込められていた土壌には養分が残っていない
そのままにしておくと、土壌が豊かになるまでに数百年かかることもあるとEOSは伝えている

また、氷河の融解は酸性岩石排水(ARD)や地形の不安定化、地元住民を追い出すことになるかもしれない新たな採掘需要の創出といったさまざまな新しい問題を引き起こすと、論文の共同著者で地理学と環境学の教授ティム・ビーチ(Tim Beach)氏はテキサス大学に語っている

ジマー氏は植物が再び自生するようになればこれらの問題の多くを解決するのに役立つと、テキサス大学のプレスリリースの中で述べている
これらの地域でラマを飼育することは「地球温暖化による退氷の破壊的なプロセスを改善しつつ、地域経済にも貢献するかもしれない」という

(この記事は、BUSINESS INSIDER JAPANの記事で作りました)

ラマの「フン」などが気候変動で荒れ果てたアンデス山脈の荒地を生き返らせる可能性がある

「自然の摂理」「食物連鎖・循環」はうまくできていますね

 


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