行動できない悩みを解決する

 

今回の内容は、誰もが経験する

『頭でわかっていても、体が動かない』

 

そんな、【なぜか行動できない】悩みの

原因と対策を心理学の知見から

 

解説していきたいと思います^ ^

この記事を読むことで

 

今までとは違ったものの見方が

できるようになり

 

既存の対処法を自然と活かせるような

自身になれるよう設計してあります。

 

心の仕組みを知らずに

やみくもに対処法を試すよりも

 

自分の心の動かし方を理解して

対処法に取り組む方が

 

圧倒的に効果を実感できるようになるでしょう

それでは、始めていきます!

 

 

 行動できないのはなぜか?

 

まず、初めに

基本的な心理学の知識を解説します。

 

人が行動できない背景には

次の2つの心の仕組みが関わっています。

 

 

1、両価性

 

2、快と痛みの原則

 

それでは、1つずつ解説していきますね。

 

 

両価性

 

 

両価性とは

 

 

『行動すること』

 

『そのままでいること』

 

 

どちらにもメリットがあり

その両方の価値の間で

 

『揺れ動いている状態』のことを言います。

 

例えば

 

毎日、ウォーキングをすれば

健康などに良いとわかっていても

 

ウォーキングをする時間を

もっと暖かい布団の中で寝ていたい。

 

という状態ですね。

 

このような葛藤の状態にあるとき僕たちは

 

ウォーキングをすれば良いのは

頭でわかっていても

 

布団の心地良さから、なかなか

出られない状況を作り出してしまいます。

 

こんな風に

 

ウォーキングもしたいけど

布団の暖かさも感じていたい。

 

という、両方に価値を感じている状態を

 

『両価性』と言います。

 

 

快と痛みの原則

 

次に『快と痛みの原則』を解説します。

 

 

人の行動の全てには

 

    

痛みを避け、快楽を得たい

 

 

という心の仕組みが

誰の行動の背景にも働いています。

 

人は常に「快楽と痛み」を天秤にかけ

どちらか強い方に影響されて行動を起こします。

 

 

例えば

 

誰だって美味しいものを

食べたいと思っていますよね

 

僕たちはお金を払って

自分の好きな食べ物を自然と選んでいます。

(美味しいものを食べて快楽を得たい)

 

ところが、ある段階になると

人は好きなものを食べることを

 

セーブし始めます。

 

体重を測ったらビックリする値だった💦

健康診断の結果が悪かった💧

 

このような状態になった時

 

快を求めて好きなものを

好きなだけ食べていた人が

 

体重や健康に不安を感じるようになる。

(快楽を痛みが上回った)

 

そうすると

 

快楽よりも痛みの方が強くなり

人の行動は自然と止まるようになります。

 

 

夏休みの宿題もそうですね。

多くの子供たちは

 

宿題をすることに痛みを感じているので

ギリギリまで宿題を先延ばしします。

 

でも、夏休みも終盤になってくると

様子が変わってくる。

 

特に新学期の前日は

泣きながら宿題と格闘する(笑)

 

そんな記憶のある方も

いらっしゃるかもしれません。

 

 

これも『快と痛みの原則』

働いています。

 

それまで、宿題をすることが

痛みとなっていたのが

 

ある段階で

『宿題をしない方が』痛みになったから。

 

このように、人の行動は

『快と痛みの原則』によって説明がつきます。

 

そして、最初に説明した

『両価性』と合わせると

 

僕たちが行動したくても

なかなか行動できない理由が

 

だんだんとわかってくるのです。

 

僕たちは行動できないとき

何かと何かの板挟みになっています。

 

どちらにも価値を感じている状態、

両価性の中で苦しんでいます。

 

つまり、行動する価値と

行動せずにそのままでいる状態の価値が

 

同じくらいに釣り合っているとき

(快と痛みが同じとき)

 

僕たちは葛藤という状態に

悩むようになります。

 

 

 行動できるようになるには?

 

では、どうすれば

行動できるようになるのでしょうか?

 

それは、ここまでの話を

利用すればとてもシンプルなことです。

 

つまり

 

    

行動したい方の『快』を増やし
(または痛みを減らす)


反対に、そのままでいることの方には

『痛み』を付け加えれば良いのです。

(または快を減らす)

 

最初のウォーキングの例で説明すると

 

まず、ウォーキングをしたい方の

『快』を増やせないか?を考えます。

 

例えば…

 

・好きな音楽を聴きながら歩く

・好きな友達と一緒に歩く

・大好きなペットと一緒に歩く

・眺めの良いコースを歩く

・ウェアにこだわってみる…etc

 

次に、ウォーキングをしない方に『痛み』を

付け加えられないか?を考えます。

 

例えば

 

・ペナルティを設ける

・友人知人に宣言する

 

・ウォーキングをしなかったときの

最悪の未来をイメージする…などです。

 

 

人は痛みを避けて快楽を得るように

自然と行動するようにできているので

 

この仕組みを知って

上手に使いこなせるようになれば

 

行動できない悩みを解決することが

できるようになるのです。

 

 

 やる気の科学

 

続いて

人の『やる気』について解説します。

 

僕たちは

どんなときにやる気が湧いてくるのか?

 

そんなことを研究した学問があります。

(動機付け面接法)

 

それによると

人は以下の4つの状況のときに

 

行動するためのやる気が湧いてくると

わかっています。

 

 

1、願望(やりたい)

 

2、能力(できる)

 

3、理由(やった方が良い)

 

4、必要(やらねば!)

 

この4つの状態のときに

人は前に進むための『やる気』が

 

心の中からムクムクと

湧いてくることがわかっています。

 

それでは1つずつ見てみましょう。

 

 

 

 願望(やりたい)

 

願望はその名の通り

自分の願いや望みに当たるものです。

 

必然的に自分の欲することになります。

 

自分の心に「欲しい」「やりたい」

気持ちが湧くときに人はやる気になります。

 

 

 能力(できる)

 

続いて能力は、自分が対象の何かについて

行うことが可能と感じられる感覚です。

 

自分はそれを「やれる!」「できる!」

そういった感覚を持ったときに

 

人の中からやる気が起こってきます。

 

 

 理由(やった方が良い)

 

理由は、それを行なったときに

自分にとってメリットがあると思える感覚。

 

「やった方が良い」「やる意味がある」と

自分がはっきりと認識したときに

 

人は重い腰を上げて行動を始める

やる気が内側から湧いてきます。

 

 

 必要(やらねば!)

 

そして最後の「必要」は

 

それを行わなければ、自分にとって

不都合なデメリットを被ると感じられる時

 

「やらねば!」「やるべき!」といった

強迫的な感覚と共にやる気の状態になります。

 

 

以上4つのやる気のメカニズムを

ご紹介しました。

 

行動を起こしたいときに

この「やる気の4要素」を頭に置いておくと

 

自分にとって

 

・どの要素が欠けていて

・どの要素に働きかければ良いのか

 

という、自分に必要な

対処の仕方が自然とわかってきます。

 

 

 対処法の活かし方

 

それでは、これまでご紹介してきた

 

 

・両価性

 

・快と痛みの原則

 

・やる気の科学

 

この3つの知識と

一般的に紹介されている

 

「対処法」を紐付けして

「なぜか行動できない」状態から

 

脱出するための有効な考え方を

ご紹介していきます。

 

 

 

 自分の原因を知る

 

 

「頭ではわかっていても、体が動かない」

人がこの状態の中にいるとき

 

先ほどの「やる気の4要素」が

不足している状態にあります。

 

まずは自分がなぜ、

行動するやる気が起きないのか?

 

それを自分自身で自覚をするために

 

人が行動できない主な理由と共に

照らし合わせて見ていきましょう

 

人が【行動ができない】ときの

主な原因は以下の通りです。

 


・言い訳が出る


・他人から与えられた課題である


・やりたいことじゃない


・自信がない


・失敗したくない


・行動のハードルが高い


・目標がデカすぎる


・やり方がわからない


・間違った思い込みがある


・未来のイメージがない


・目的、目標がない


・現状に満足している


・先延ばし癖


・本当は変わりたくない


・周りの目が気になる

 

【行動できない】のには

こんなにもたくさんの原因があるそうです。

 

この原因を『やる気の4要素』

分類、整理すると以下のようになります。

 

願望(やりたくない)

 

・言い訳が出る

・他人から与えられた課題

・やりたいことじゃない

・価値観に合っていない

 

能力(できる気がしない)

 

・自信がない

・失敗したくない

・行動のハードルが高い

・目標がデカすぎる

・やり方がわからない

・完璧主義

 

理由(メリットが見えていない)

 

・未来のイメージがない

・目的、目標がない

 

必要(切羽詰まってない)

 

・現状に満足している

・先延ばし癖

・本当は変わりたくない

・周りの目が気になる

 

全ての行動できない理由は

 

「やる気の4要素」のどれかに

当てはまっていますね。

 

こうして整理してみると

 

自分がどこのカテゴリーの

何に対してつまづいているのかを

 

把握し易くなるのではないでしょうか?

 

 

続いて、対処法も見てみましょう。

 

主な対処法をまずは列挙してみます。

 

・自分の中から出てきた希望を選ぶ

・体調面を整える

・掃除をしてスッキリしてからやる

・価値観と紐づける

・細分化する

・計画、見通しを立てる

・具体的に数値化する

・優先順位を決める

・やらないことを決める

・とりあえず5分やってみる

・間違った思い込みを見直す

・未来のプラスイメージをする

・目的を明確にする

・周りに宣言する

・環境を変える(コミュニティなど)

・現状のリスクを挙げる

・変わらないリスクを明確にする

 

こうして列挙されると

人はあまりの数に圧倒され

 

行動する前からやる気を

挫かれてしまいそうになりますね💧

 

なので、こちらも

分類、整理してみます。

 

 

願望(やりたい)

 

・自分の中から出てきた希望を選ぶ

・体調面を整える

・掃除をしてスッキリしてからやる

・価値観と紐づける

 

能力(できる)

 

・細分化する

・計画、見通しを立てる

・具体的に数値化する

・優先順位を決める

・やらないことを決める

・とりあえず5分やってみる

・間違った思い込みを見直す

 

理由(やる意味を見つける)

 

・未来のプラスイメージをする

・目的を明確にする

 

必要(やらざるを得ない状況)

 

・周りに宣言する

・環境を変える(コミュニティなど)

・現状のリスクを挙げる

・変わらないリスクを明確にする

 

このように、一般的に挙げられている

たくさんの対処法も

 

「やる気の4要素」にカテゴリー分けすると

自分がどの対処法を使えば良いのかが

 

ずっと選びやすくなりますよね。

 

 

ここで気づいてもらいたいのは

世の中の対処法はいずれも

 

『快と痛みの原則』を元に

 

 

『快』を増やしたり(または減らす)

 

『痛み』を減らしたり(または増やす)

することによって

行動できるようにしているのです。

 

 

願望理由のカテゴリーに入る対処法は

 

『快』を増やすことを目的としています。

 

 

・自分の中から出てきた希望を選ぶ

・体調面を整える

・掃除をしてスッキリしてからやる

・価値観と紐づける

 

・未来のプラスイメージをする

・目的を明確にする

 

 

能力のカテゴリーは

 

「できる気がしない」という『痛み』を

できるだけ減らし「できるかも」の状態へ

 

向かわせるために行われていますね。

 

 

・細分化する

・計画、見通しを立てる

・具体的に数値化する

・優先順位を決める

・やらないことを決める

・とりあえず5分やってみる

・完璧主義をやめる

 

 

そして、『必要』のカテゴリーでは

 

現状維持でいることの

『快』を減らし

 

変化しないことで起こる

『痛み』を増やすことで

 

行動ができる状態にしようとしています。

 

 

・周りに宣言する

・環境を変える(コミュニティなど)

・現状のリスクを挙げる

・変わらないリスクを明確にする

 

 

 

 対処法を上手に活用する例

 

それでは、いくつか実際に

対処法を活用した例を示してみます。

 

ご自身が活用するときの

参考にしてみて下さい。

 

 

『願望』が原因の場合

 

もし、頭ではわかっているのに

ウダウダ、グズグズして

 

なかなか行動できないときに

まず注目して欲しいカテゴリーは

 

『願望』のカテゴリーです。

 

・言い訳が出ていたり

・会社や他人から与えられた課題の場合

 

そもそも、その行動が

やりたいことではない可能性が高いです。

 

『願望』は行動するための

土台となる最も重要なカテゴリーです。

 

「やりたい」という感覚がないと

意志の力を必要とするので

 

一時は行動できたとしても

継続することは至難の業になるでしょう。

 

この場合の対処法は

こちらの記事に詳しく書いたので

 

ぜひ、参照してみて下さい。

 

ここでは基本的な考え方を記載します。

 

例えば、

ダイエットを始めたいと

思い立ったとします。

 

このとき

どんなダイエット法を採用するか

 

その基準は必ず

自分が興味が合って「やりたい」

 

思えるものを選ぶことが重要です。

 

効果が高そうなものや

今、流行ってるから、

簡単そうだから、

すぐに結果が出そうだから

 

という理由で選んでしまうと

行動できなくなる確率が激増します。

 

「やりたい」という感情は

車で例えるとガソリンに当たります。

 

どんなに性能の良い車でも

燃料がないことには動くことができません。

 

 

何か行動を起こすときの基準は

自分の心が「やりたい」と示すもの。

 

 

この基準を大切に覚えておいて下さいね。

 

止むを得ず、やりたくないことを

仕事などで「せねばならぬ」ときは

 

その行動に『快』を増やせないか?を

考えてみて下さい。

 

先ほどウォーキングの例に挙げた

 

 

・好きな音楽を聴きながら歩く

・好きな友達と一緒に歩く

・大好きなペットと一緒に歩く

・眺めの良いコースを歩く

・ウェアにこだわってみる…etc

行動に『快』を加えることで

行動のハードルを下げることができます。

 

 

『能力』が原因の場合

 

次に、行動できない原因が

能力のカテゴリーにある場合。

 

 

・自信がない
・失敗したくない
・行動のハードルが高い
・目標がデカすぎる
・やり方がわからない
・完璧主義

 

こうした原因の大元は

行動しようと考えた時点で

 

「できる気がしない」

 

と感じている場合がほとんどです。

この場合の対処法はとにかく!

 

    

細かく分けて

できると思えるところまで

 

精神的負担(痛み)を減らす

 

ことが大きなポイントになります。

 

「牛一頭」を完食するには

どうしたらいいでしょうか?

 

その問いに対する答えは

 

『一度に一口ずつ、時間をかけて』です。

 

完璧主義を捨てて

 

・細分化する

・計画、見通しを立てる

・具体的に数値化する

・優先順位を決める

・やらないことを決める

・とりあえず5分やってみる

 

このような対処法を使って

細かな行動を積み重ねることが

 

結果的に最も効果を上げることに

繋がっていきます。

 

 

『理由』が原因の場合

 

【行動できない】【続かない】ことの

3つ目の原因は

 

行動する理由、目的、意味

明確になっていないことによります。

 

 

世界中のトップ1%のセールスマンの

共通点を調査したデータによると

 

最も結果を出す人達の唯一の共通点は

 

『目的が明確だった』

 

ことが調査によって明らかになっています。

 

例えば、同じダイエットにしても

ただ、漠然と「痩せたい」人よりも

 

半年後の結婚式に

 

『あの』ウェディングドレスを着たい!

 

という明確な目的のある人の方が

圧倒的に行動し、達成もしやすくなります。

 

行動できないときは

 

・未来のプラスイメージをする

・目的を明確にする

 

この2つの対処法を見直してみて下さい。

 

 

『必要』が原因の場合

 

そして最後の【行動できない】原因は

切羽詰まっていないことにあります。

 

・現状に満足している
・先延ばし癖
・本当は変わりたくない
・周りの目が気になる

 

こういった理由で行動できないときは

プレッシャーのない状況が

 

悪く作用している可能性があります。

 

本当に行動を起こしたい思いがあるなら

いろいろ賛否両論ありますが

 

自分を「必要に迫る状況」に置いてみる

というのも効果的な対処法です。

 

・周りに宣言する

・環境を変える(コミュニティなどに入る)

・現状のリスクを挙げる

・変わらないリスクを明確にする

 

 

 まとめ

 

ここまで【行動できない】ことの

原因から対策、そしてその活用法を

解説してきました。

 

人が行動する上で

最も大切なポイントは『快』『痛み』

 

ギャップが強まれば強まるほど

行動する意志力や努力は必要なくなり


人は気づいたら自然と行動を始めてしまう

 

 

ということです。

 

このことを僕は

 

『トイレ猛ダッシュ現象』

 

呼んでいます(笑)

 

 

用を足したいのに

トイレが見つからない状態のとき

 

人は強い痛みを感じていますよね。

 

我慢をすればするほど

痛みの感覚は強まっていきます。

 

そこに、ようやくトイレが見つかる

それは限りのない『快』が

 

目の前に現れたような感覚になります(笑)

 

このとき、両極端の痛みと快の強さが

最大化していますので

 

この人はトイレに猛ダッシュで駆け込みます。

 

努力感は?ゼロです。

意志の強さは?もちろんゼロです。

 

このように、行動できない最大の原因は

 

現状の『痛み』と

行動した後の『快』の強さのどちらかが

 

不足しているのが原因となっています。

 

 

あなたがもしも『行動できないな』と

感じるときは

 

この記事を読み返して頂き

一度立ち止まって

 

『快と痛みの原則』のバランスを

見直し、調整することにより

 

意志の力に頼らずとも無理なく

自然と行動を起こせるようになります。

 

この記事が、読んでくれた人への

変化の一助としてもらえたら嬉しいです。

 

 

最後までお付き合い頂き

ありがとうございました。

 

本質的な解決を知りたい場合は

こちらの記事も参考にして下さい

 

 

【行動できない人への本当の対処法】