濡れている洗濯物を取り込む奴はいない | あんたは払うよ、権藤さん。の真意

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ご来場いただきまして誠にありがとうございます。「その1」などと付してある記事は続き物になっていますので、数字の若い順にご一読いただけると幸いです、としていたのですが、最近、数字入れ忘れてました。ごめんなさい。では、そろそろ開演です。Oh, yeah! Play it loud!

仕事を終え、家についたヨシオは、バルコニーに洗濯物が干してあることに気づいた。





ヨシオは、「気がつくとやってしまう」性質であった。


流しに皿があると「気がつくと」洗うし、休日に洗濯物がカゴの中にあると「気がつくと」洗濯する。「気がつくと」というのは、いつも「気がつく」とは限らないからだ。また、「やってしまう」とは、とにかく、何かやることがあるから単に「やる」というだけである。





夜の9時だ。もう乾いているかもしれない。乾いてたら家の中に取り込んでおくか。


ヨシオがバルコニーに出て、物干し竿の子供のシャツに手を伸ばした刹那、


「何する気なの!?」妻の怒号が響いた。


は?何するって、乾いてたら取り込もうとしたに決まっているが...





「さっき干したばかりなの!」


干した時刻は俺の知るところじゃない。今帰って来たばかりなんだから。





「濡れてるに決まってるじゃない!」


触って濡れているのがわかれば、そりゃあ取り込まないよ...





そもそも何故、洗濯物に手を伸ばしただけで怒鳴られなければならないのか?





もう止めよう、とヨシオは思った。


しかし、ヨシオの性質は変わらなかった。


やはり「気がつくとやってしまう」のである。


いや、変わったことはあった。


「やってしまう」前に、身体が小刻みに震える様になったのである。


この休日はどのように過ごすのであろうか...