「熟したテーマは、向こうからやって来る」 By バルザック
外山滋比古氏著『思考の整理学』を読んでいたら、この言葉が目に飛び込んで来た。
何が言いたいのかは、少しわかる気がする。
アイデアは、日々やって来る。
それを纏めていく。
テーマ、ストーリー、人物も、少しづつ固まってゆく。
行き詰る。その時は、放っておく。
ある時ふと、思い出して、そこからスルスルと筆が動き出す。
小説には公式がない、と言っているのかもしれない。
やってくるまで、寝かせておけ、と。
でもどうしても、待ちきれない。頭の中で声がする。
「キリがないから、妥協して終わらせよう」
ギリギリのところまで、粘っている。でも最後は諦めて、終わらせてしまう。
鑿の入れ方を間違えて、彫り損なった彫像、のような気分。
困ったもんだ。
皆さんは、寝かせておけるタイプですか?