「なんで弾くの」超集中
知っている曲を
ピアノで弾いてみたい
と来られる生徒さん、
結構おられます。
ですが
知っている曲を弾けるまでが、
なかなか難しい
音符を覚えたり
リズムを覚えたり
指番号を覚えたり
音楽の決まりを覚えたり
指がよく動くように練習したり
楽譜見ながら弾けるようになったり
ペダルを踏みながら弾けるようになったり
それから・・・
もうえぇわっ
となるほど、
現実は山積みです
それでも、
なんとか思いを達成して頂くために、
私は生徒さんの心と相談しつつ
工夫をしながら指導し、
生徒の皆さんは、
「ピアノを弾く」ということを
少しずつ理解していきながら、
頑張って練習するということで、
歩みを進めていくわけです。
春にご入会された生徒さんも、
初めて来られた時に、
ピアノに興味がありそうで、
ご兄弟のために童謡などを弾いて、
一緒に歌ったりしたいと、
ご両親からお話を伺いました。
活発な生徒さんで、
お話も色々して下さり、
マイペースなキャラクターでもあります。
(私の教室には、
マイペースではない生徒さんは・・・
とても少ないかな)
習い始めの頃は、
弾きたいのに、
指が動かない葛藤があったり、
楽譜を見て弾くことに
お勉強感があるのか、
「なんでもう一回弾かなあかんの」
などと、よく言っていました。
私としては、
ピアノを弾くことに、
義務感を
感じないで欲しいと思っています。
自身から発するということを
大切にして頂きたいのです。
芸術は、自己表現の術なので。
とりあえず、ほんの数小節であっても、
練習したことで
「できた」という手応えを
感じるように、
課題の量を調節しました。
まずは、レッスン中に、
右手だけを家で練習できるように、
一緒に弾いてみます。何度も。
「そろそろ大丈夫かな・・・」
と思った頃に、
「どう一人でおうちで練習できそう」
と訊くと、
「うん。できそう」と返事されました。
そして、次のレッスン。
自分から楽譜を出してきて、
「弾いてきたで」と自信満々
どの生徒さんも、
自信がある時は、
自分から楽譜を開くという
共通点があります。
もちろん、
よく頑張ってこられていました
この方法で、
左手、両手と進めていくうちに、
レッスン中に習得しようとする
強い気持ちが見え始めました
顔つきも全然違いますし、
弾けるようになるまで、
ずっと弾き続けるので、
私が心配になって、
「疲れない」と訊くほどに。
「分かった上で弾く」
ということがいかに大切か、
この生徒さんを通して
再確認しました。
指導する側として、
生徒さんが、
「分かって弾く感覚」を掴まれるまで、
粘り強く向き合わないといけませんし、
目先の結果に囚われず、
長い目で生徒さんの成長を
見守る必要があると思います。
その上で、本当の意味で
自由に知っている曲を
弾けるようになって頂き、
喜びを感じ取って貰いたいなと思います。