ロシア料理、Y遺伝子、精子 | 渡辺やよいの楽園

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小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

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 昨日は、「ピーター・ノースの祝福」を担当してくれた編集さんと新宿でロシア料理で会食。
 
 ほとんど夜も外出する事が無くなった私は、夜の新宿に少し酔う。
 
 お料理はどれも美味で、特に最後のロシアンティーのジャムが美味しかった。
 ロシアンティーと言えば、ジャムをどぼどぼお茶の中に入れてかき回して飲むものかと思っていたが、ジャムをなめつつお茶を飲む方が美味しいと知った。

 私は久しぶりの外出に少しうきうきしてなんだか調子に乗ってしゃべってしまい、相手の方に悪かったかもと少し後悔したりする。


 ところで、編集さんとの会話の中で、先日NHKで、男女の性差についての特集の話になった。
 その中でチンバンジーの精子がめちゃくちゃ元気で、それに比べたら人間の精子のなんと動きの鈍い事よ、という男性染色体の劣化の話は猛烈に気になり、食事会の後、帰宅してからすぐ、録画してあったものをつい見てしまう。

 確かにチンパンジーの精子の勢いの良さには驚き、それよりも人間の精子の元気のなさにショックであった。。

 そもそも、人間以外のほ乳類は、安全のためもありなるだけ一回の性行為でも妊娠するように、精子があのように勢いがいいのかもしれないが。犬猫も一回の性行為でほぼ100%妊娠する。その点、人間は外敵が少なくなり、性行為を頻繁にできる環境から、精子ものんびりしてしまったのかもしれない。

 性行為後の女性の膣内というのは酸性に傾いているそうで、精子は実は酸性に弱いのだ。その中を、がんばって一つの卵子めがけて泳いで行くことに競争と選別があり、やはり最初に卵子にたどりつく一匹の精子は選ばれた強者なのだ。
 その人間の精子は急激に濃度が落ち元気もないということ。
 人間の男を決定づけるY染色体はどんどん劣化して、いずれは消滅して行く定めだと。
 
 人間はそういうことまで分かるくらい知能は進化しているのに、遺伝子は劣化していくのである。
 

 そんなこんなで、なんというか、人間というのは効率悪い性行為をくり返す生き物であるな、と思う。

 今度書くはずの短編のテーマみたいのがおぼろに出て来た気がした。



 2月10日頃に、官能短編小説集「そうなっていい、って思って来たの」がマガジンハウスより発売されます。
 文芸小説集「ピーター・ノースの祝福」とまた違い、エロ度数が高めになっております。
 携帯本屋サイトで人気が高かった作品群です。
 よろしければぜひお手に取ってみて下さい。


ネットやブログでの書評で有名な黒夜行さんが、2008年度小説ベスト20の中に、私の「ピーター・ノースの祝福」を第10位に入れて下さいました!
 光栄です!



拙著「車いす犬びすこの一生」で、検索してこのブログに来る人が、毎週かならず何人かおられる。
 意外に、細々とでも読み継がれているらしい。
 というか、老犬介護とかペットロスとか、生き物を飼う事を全うするという問題は、今後ますます増えてくるだろう。


 
10月18日放送のNHK週刊ブックレビューにて
北上次郎さんが「ピーター・ノースの祝福」をおすすめの3冊に入れて下さったようです
ありがとうございます。

 「ピーター・ノースの祝福」の書評を
11月号月刊「ヒューマンライツ」にて冠野文さんにいただきました。



「星星峡」と「フィガロ」にいただきました。
 ありがとうございます。






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 よろしくお願いします。
 読後感想など、コメントでもブログでもいただけたら幸いです。


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