どうにもこうにも解決しようもない問題に、泣き叫んでしまう。泣き叫んでもどうしようもないのに。過呼吸の発作が出そうになり、必死で呼吸を整える。
夜、涙の残る顔で落ち込む私に、息子が言う。
「背中もんであげるよ」
背中をもんでもらっていると、息子が背中から言う。
「母ちゃん、おれが一番好きなことわざ、なんだか知っている?」
「なに?」
「笑うかどには福きたる、だよ」
ありがとう。ありがとう。と、息子に感謝する。
娘が
「だいすき」と、私に抱きついてくる。
ありがとう。ありがとう。と、娘に感謝する。
子供は幼いうちに一生分の親孝行をしている。