文句言いやすい? | 渡辺やよいの楽園

渡辺やよいの楽園

小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

 今、ライターさんが私の回りの人たちをインタビュー取材してくださっているのだが、どうも、あまり誉める人がいないらしい……号泣
 特に身内になるほど、批判非難がきついらしい……滝汗
 すみません、すみません、人格者じゃないから。どっちかというと、つっこみどころ満載、というか、ボロでまくりで生きているというか、マゾ体質なので、サドしか集まってこないというか。いいんです、物書きなだから人格者じゃなくっても、ふんだ←強がり
 そもそもが、私はとっても文句がいいやすい人間らしい。
 どんなひどいこといわれてもたいていじっとうつむいて、反論もできずに聞いているのだ。自分に身に覚えのない非難でも、何だか最後まで拝聴してしまう。これでは、文句いわれ放題ではないの。怒って、席を立って帰る、ということをしない、なんでか我慢強く説教など聞いてしまうのだ。あんまり暴言を吐く人なんかには「うわあ、このひとどうしてこんなひどい言葉を考えついて人に言えるんだろう、すごいなぁ」などと、感動しているのだ。マゾです、マゾ以外、あり得ない。
 道歩いて行いても、いきなり見知らぬ人からいわれもない説教などくらうこともしばしば、それをまたいちいちご丁寧に聞いている私って……
 世の中には、攻撃する人とされる人しか存在しない。
 私は攻撃される方だ。されやすい体質だ。
 で、そういうたくさんの攻撃を、身のうちに全てため込んで、やがて程良く発酵させて、苦い酒の文字として吐き出すのだ。
 弱い人と見えて、実は一番たちの悪い強い人間なのかもしれない。