眠れない夜と早朝の読書は… | 春はあけぼの 女は美学

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50過ぎた女が感じたこと、考えたことを書いてます

こんにちは。伏見美帆子です。



アラカンオンナが、
感じるままに綴るブログです。


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心が浮腫む。

日曜日の早朝から読む本ではなかったのかもしれない。
しかも外は雨。
気温は低いが蒸している。

身体が水分で浮腫んで
心と頭が言いようのない感情や思考で
飽和状態である。

こういう時、
排出できるカリウムに当たるものは
ワタシの場合は言語化なのだけれど、

今はまだ、何も言葉が浮かんでこない。



一昨日、あまり飲んでいないのに
しかも良いお酒だったにも関わらず
体に合わなかったのか悪酔いしてしまい、
体調がすぐれず、
土曜日の予定をキャンセルした。

それでも
随分と元気にはなっていたが
否応のない眠気に苛まれて
寝たり起きたりを繰り返していた。

夏至と満月のエネルギーに当たったのか?

夕方からはすっかり元気になり、
食事の支度もできたのだが、

昼間に寝ていたせいか
全く眠れなくなった。

眠れない、なんていう、
ワタシの中では滅多にない出来事に戸惑いつつ

そんな時には読書だわと
借りて来た本を手に取る。
午前1時を過ぎていた。
それは、
老い先短い女性が、
唯一の肉親である孫娘に当てた、
日々の手紙で構成されている物語。

出て行った孫娘に宛てて、
読むともしれない手紙を、
送ることなくただ書き続ける女性。

そこには、
自分の一生の後悔と、罪の告白と
自分の轍を踏まない忠告と
そして孫娘には、
自分自身を生きて欲しいという願いが、

赤裸々に書かれている。

書きながらさらに自分を過去から見つめ直し
残り少ない命を生きて行くという
覚悟にも似た思いが垣間見られる。


夢中になって読んでいたが、
途中で内容が頭に入らなくなってきた。
ようやく眠くなってきたのだ。
時計を見ると、3時だった。

あと少し、あと少しで
読み終わるのだけれど…

そう思いつつも
本を閉じて眠った。

満月見たかったな…



でもワタシの好奇心は
止まるところを知らなかったようで
ふと目が覚めたのは、
3時間後の6時すぎだった。

夜から降り出した雨は
止まずにまだ降っていたがもうとっくに明るい。

ゴソゴソと起き出して、
掃除や片付け、洗濯など、
はやる気持ちを抑えて家事を行い、
リビングの椅子にどっかと座って
物語の続きを読む。

また衝撃の告白があって
その事実は女性を打ちのめす展開に。

しかし、
驚くような辛い人生を送っているにも関わらず
何故だか悲壮感がないのは
手紙を書いているこの現在の時点では
淡々と俯瞰しているからだろうか。

そう、後悔の念はあるが、
そこに懺悔がないのだ。

時にすがりたくなるような気持ちになっても
自分で律している。
時に熱情的になっても
同情を買おうなんて意識がない。


表題の「心のおもむくままに」は、
孫娘に宛てた出すこともない最後の手紙の
さらに1番最後に出てくる言葉。

(自分の)心の声が聞こえたら、
立ちあがって、
おまえの心のおもむくままに行くがいい。



生涯唯一、女性が「心のおもむくままに」した行動が、その後悲劇を生む。
でもそれさえも、
隠していたその事実を語りながら
孫娘には真摯に生きてほしいと願っている
愛の強さよ…。


読み終わって
しばらくすると雨は止んだ。

まだまだ感じたことは言葉にできず
浮腫は続いているけれど
ボーッとしながら思いを巡らすには
もしかしたら
うってつけの気候なのかもしれない。

雨。
湿気。
朝。
浮腫を増長させるようなアイテムだが、
頂点に達したら
自然と抜けてくるだろうから。

あなたも、ココロがいろんなことで飽和状態になっても、そこからまた道が開けていくのかもしれないね。

友人が推薦してくれたこの本。
お子さんや自分の親との関係に悩んでいる人にも
オススメかも。


そしてもう一つのオススメ。
ウナタレコラム、更新しております。
「ウナタレ的愛嬌のススメ」。
オバさんだからこそ、愛嬌は必要だわよチュー