アラカンオンナが、
感じるままに綴るブログです。
とりあえず3冊。
こちらの本、
「僕のお父さん」という、父親で絵本作家の
やべみつのり氏とのエピソードを中心にした
家族のマンガは、
ノンフィクションであろうけれども
「大家さんと僕」という、
80歳をとうに過ぎている。上品な大家さんと
矢部太郎さんとの交流を描いたマンガは
冒頭で、
「フィクションです」と述べている。
起きた出来事を元にしているものの、ノンフィクションではないので、当然、僕の視点で創作、脚色を加えています。漫画の中で表現した大家さんは、「僕自身が接し、話し、見ていた大家さんからイメージして作り上げたキャラクター」で、モデルとなった大家さんと「漫画の大家さん」は違います。漫画として表現するにあたり、大家さんがより魅力的に伝わるように、僕が面白いと思う部分に強い光を当ててキャラクター作りをしました。
大家さんがより魅力的に伝わるように…
その冒頭の言葉から
矢部太郎さんの大家さんへの
優しさに溢れた愛情が顔を出す。
そもそも、
この漫画は
大家さんにも読んでもらいたかったため
単純なコマ割りにしたり、
真っ黒なベタ塗りを避けたりなど、
「見え方」にも気を遣っているとのこと。
絵本作家な父親がいたとはいえ、
漫画は独学で書き始め
さらっとしたタッチで
それがベタベタしておらず
逆に、面白さも切なさも伝わりやすくて
後から
しみじみと感動が湧いてくる。
それもこれも、
矢部さんが
カッコつけることなく
等身大の自分の
情けないところも惨めなところも
恥ずかしいところも嬉しいところも
全て
曝け出しているからだと思うのだ。
かっこよかったり
人気の芸能人だったり
そんな「スマートさ」とは程遠い、←失礼
売れなくて
いじられキャラで
痩せていて小さな矢部さんが、←失礼
大家さんとの日常の小さな幸せを
丁寧に書き綴っている。
これはやっぱり、ある意味、
私小説だなぁ…
漫画だけど(^◇^;)。
桜ももうすぐ終わりですね…
先日、
友人がSNSで、
自分の性格の中で気になっている部分の中で
良い所を知っていたら教えてください
という投稿があって…
それは例えば、
ギリギリ族であったり、
ネガティヴであったり、
様々あったのだけれど、
結局はそのいわゆる「弱み」が
「嫌なところ」が
その方の「強み」であったり
「魅力」となったりしていて…
例えば、ネガティヴの場合は
リスクを考えて
物事を広く鋭い視野で見ることができる、
とかね。
物事には陰陽があるから
それがどちら側で出ているかだけ。
矢部太郎さんに関しても
お笑いのセンスは
あまり面白くなかったりするけれども
緊張しすぎてガチガチになったりするけれども
痩せすぎて風に飛ばされそうだけども←失礼
その全てが
真面目な方に向いていたり
人の気持ちを汲み取ったり
温かい視線で物事を見ることができたり
カッコつけずに正直だったり…
と言った、
陰陽ハッキリと
矢部さんの魅力が漫画の中で出ていることが
とても感慨深いのだ。
読み終わってなんだか
幸せな気持ちになるのは
矢部さんが漫画の中で
大家さんやご家族との自分の小さな幸せを
優しく綴っているからかもしれない。
そういえば、
前述した冒頭の言葉の最後は
このように締めくくられている。
大家さんと僕が出会う前も、僕は幸せでした。でも大家さんと出会って、僕は幸せになりました。
まだまだハマりそうな矢部ワールド。
展覧会にいく前に
まだ読みたいものが残っているわwww
ちなみに、その展覧会は
4月24日から7月7日まで、
立川PLAY MUSEUMにて。
ふたり 矢部太郎展
あなたと矢部太郎の展覧会。
矢部太郎さんと一緒に
柔らかな優しい世界へ行ってみませんか?