「ホンモノ」とは〜お伊勢参りで思ふ | 春はあけぼの 女は美学

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50過ぎた女が感じたこと、考えたことを書いてます

こんにちは。伏見美帆子です。



アラカンオンナが、
感じるままに綴るブログです。


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今日は、
ホンモノを見てください。
ホンモノを体験してください。


その方はおっしゃった。


その日は、まさにワタシの中で、

「ホンモノ」に触れた、
「ホンモノ」を体験した一日だった。


先週、京都を訪れた2日目。

1日目はこちら。

今回の京都の旅の一番の目的は、

初めてのお伊勢参りだった。

実は、
これだけ神社仏閣参拝をしているというのに
なぜか伊勢神宮にだけは
参拝する機会に恵まれず…

下手にさまざまな知識があるため、
伊勢神宮にお参りするなら

ここにお参りして
あそこにもお参りして…

となると、
なかなか大変で、
しかもやはり、御垣内参拝をお願いするとなると
スーツも持っていかなきゃならないし…

などなど、
色々とできない理由ばかり考えていたワタシ。


それが、
明後日の方向から、
あれよあれやと
特別な参拝ツアーに参加できることとなり

ようやく
ようやく

伊勢の地を踏むことができたのだった。


まずは外宮からお参り。



そして内宮へ。


その特別なツアーとは、

京都では国宝のお寺の僧侶の先生と

やはり国宝の神社の宮司様とが作る、

特別な会。


参加していらっしゃる方々は

会社経営の方々、

そして某有名企業の会社の重役、

様々な神社仏閣の僧侶の方々や宮司様。


そんなところに参加していいのかと

バスの中では緊張しておりました。


そしてさらに、

伊勢神宮の元宮司様がご案内してくださり!


伊勢神宮の宮司様は、

全部で百人ほどいらっしゃるとのこと。

その中のトップ5の方!!!

もうご退職なさってらっしゃいますが…



というわけで、

至る所で丁寧なご説明をしてくださり

それがとてもわかりやすく。

さらに、

至る所でベストショットを教えてくださり

それだけではなく、

写真まで撮ってくださって…



一緒に参加した友人と共に、

宇治橋がよく見えるベストショット。


五十鈴川がよく見えるベストショット。



実は、
一般の方々が入れないところにも
特別に入らせていただき、

その時には
その場のあまりの神々しさに、
畏敬の念を感じたのだった。


その日は
雨が降りそうで、結局は傘を刺すこともなく
ただ、風宮を参拝した時には
とてつもない風が吹いていた。

本当にその時だけ。


伊勢神宮の中で
様々なところに連れて行っていただき、
その度に
背筋が伸びるような
時に意識が遠くなり
どこかに思いを馳せるような

人間の力が及ばない強い力を感じ、
ただただ、ため息が漏れるほどの素晴らしさ…


君が代にも出てくる「さざれ石」。




前述した、
ホンモノを見てください
ホンモノを体験してください

それは、
先程の伊勢神宮の元宮司様からの言葉。


御垣内参拝も
神宮内の全てが、
一線を画したものであったが、

伊勢神宮のお神楽を観た時に、
その素晴らしさに、

今までみてきたお神楽は
一体なんだったんだろうと
失礼ながら思ったのだった。


伊勢神宮のお神楽は、
演奏なさっている方は、
他の楽器に変わることはない。
退職となるまで、
同じ楽器を演奏し続けるという。


また、
巫女の倭舞も素晴らしく、

神楽人の長が舞う、人長舞では
初めて男性が舞うお神楽を見、

さらにその後、
お面をつけた高麗楽を…

30分ほどの時間があっという間で、
幽玄な世界に魂ごと連れていかれた。

終わった後も、
頭が飽和状態。
思考が働かず、
感覚だけがぼんやりとあるような…


これが、
これがホンモノなのだ。

「ホンモノ」の反対語は

「ニセモノ」ではなかった。

ホンモノでないものが
「ニセモノ」というわけではない。

だったら
伊勢神宮以外の神社仏閣は
「ニセモノ」となってしまう。

そうではない。

ホンモノとは、
人の心を内側から湧き出させるもの。
時に激しく
時に雄大に

意識していなくても
込み上げさせてしまうもの。



神楽殿での待合室でも、
様々なお話をしてくださっていたが、

神楽殿で使われている木材は
式年遷宮で20年ごとに取り壊される、
御本殿の木材を使っているとのこと、
それは、
宇治橋を始めとした神宮内の橋も同じ。

装飾のない、檜の素木作りだからこそ、
それが叶い、
建て替えすることで、
職人への伝承をもかなっているという。

千年以上続く伝統と
神への敬意…


神楽殿の待合室の椅子に張られている生地は
京都の西陣織のものだそうで

こういったところにも
ホンモノの気質が備わっている。


そういえば、
とてつもなく下世話な話だが、
拝見させていただいたお神楽は
初穂料10万円からの「別大々神楽」
というもので、

一般人のワタシなど、
中々拝見できないありがたいお神楽。

ツアーで参加できて感謝でした💓


そして、
京都3日目も、
期せずしてホンモノに触れた伏見美帆子。

その続きは、次回。