今日から少しづつAutumn Sessionで履修した科目についてお話ししていければと思っています。移民法にご興味があればぜひお付き合いください
オーストラリア国立シドニー工科大学の大学院で専攻しているPostgraduate Migration Law and Practiceを卒業するには6つの科目を履修する必要があります。
その1つ目がこのIntroduction to Migaration Lawです。
Module1では、Overview of Australia's Migration Lawとしてオーストラリアという国の成り立ち、三権分立について、そして移民法の歴史から現在の移民法に至るまで幅広く学びました。
オーストラリアは3つの権力が分配されることによって、偏らない国政が成り立っています。
1つ目は立法府(The Legislature)
英国連邦議会の憲法や法律の作成、改訂を行う機関です。イギリス国王、オーストラリア国内における代行者であるThe Governer-General、上院議員、下院議員が属します。
2つ目は行政府(The Exective)
憲法と法律を施行する機関で、イギリス国王、The Governer-General、首相と国会議員が属します。
3つ目は司法政府(The Judicial)
1つ目と2つ目は重なる部分が多い政府機関とは別に、この司法政府は完全に分離しています。裁判所と裁判官は行政府の元で施行されたことについて異議の申し立てを受け、完全に独立された客観視で判断します。
この三権分立が成り立っていることにより、憲法や法律、また政府による独断的な行動が阻止される平等な国の政府機関が成り立っています。
移民法を学ぶということはオーストラリア国憲法を学ぶことであり、オーストラリア移民法を学ぶことであり、またオーストラリアの判例法を学ぶことでもあります。
法律が基準となるビザの審査には、法律をどのように解釈するのかという点で、大きく結果が変わります。政府が下す判断は、法律の一方の解釈によるものであり、もう一方の解釈が正しいと裁判所で判断される場合も多くあります。
司法法を構成する裁判所はいくつもの階層に分かれてあり、裁判官が1人から6人まで必要に応じて法律の解釈を判断します。裁判所で政府が下したビザ申請結果が間違えているとされた場合、全てが覆ります。それが司法法の存在意義となっているのです。
次回は、ビザの申請が却下された場合、どのようなプロセスで再考されるに至るのかについてお話しできればと思います。お勉強したことをこうしてアウトプットすることで、また日本語に翻訳することで私自身の理解も深まります。
今日もお読みいただきありがとうございます