大失態の振り返り | たまのブログ

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職場や家庭で口走っている所感雑感を遺書代わり!?始めたつもりでしたが、いつのまにやら単なる日記に変貌することになりました
知識乏しく内容に誤りも散見されるかもしれませんが、我が思いに過ぎないということでお許しください


台北単身宅でゆっくり過ごす星期天。

土日でやりたかったことを、ほぼ昨日やり終えたので、今日は気楽に過ごしました。
気が向いたときに外へ出ますが、歩きながら足元を見ると、自分の影は真下。

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真上から照り付ける太陽の力強さは半端じゃありません。
今日は無防備で外へ出たので、焼け死ぬ前にここへ避難。

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季節変動の少ない地下街は、長い目で見た人類の避難先になるのかもしれません。

その地下街にあるQBハウス。

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昨夜の迪化街での買い物後、待ち客がいなかったので散髪してもらいました。

たまたま日本語が話せる女性スタッフさんが担当してくれたことから、いつもと違ってずっとおしゃべり。
そうなると、先日の台南でやらかしてしまったスマホ事件の話になりましたが、やっぱりこの大失態は受けがいい。
言葉も場所もわからない状況から悪戦苦闘の末、スマホを取り戻すに至ったことをすごく称賛してくれました。

一時帰国していた同僚の再出勤時にも、このスマホ事件に話が及ぶと、とんでもない展開に「すばらしい、活字に残すべき」と。
事件当日夜にブログに記していますが、もう一度振り返り、当日ブログをベースに自分自身の考え含め、記録として残してみようと思います。

当日、Googleマップで描いていた玉井マンゴー市場への移動ルート。



8時01分に台南高鉄站着の新幹線に乗れたので、改めて台南高鉄站8時発で玉井マンゴー市場へのルートを確認。




台南の街へ行くのと同様、台鉄の沙崙車站(Shalun Station)8:33発に乗り、台南では降りずに終点の善化車站(Shanhua Station)で9:18下車。

駅前のバス停善化転運站から9:35発のOrange Main Line興南客運玉井站行に乗れたら10:18玉井国小バス停に到着。
その際、善化駅でバスの待ち時間が25分ほどあったので、今検索した沙崙-善化間は当日はもう10分程早い運行時間だったと思います。

その前提で当日のブログを部分転記(青文字表記)。

高鉄内では読書に没頭したため、あっという間に8時を迎えて、高鉄台南駅に到着です。

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台鉄の改札は悠遊カードで通過し、台南へ向かう列車に乗車します。

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ここから先の乗り換えを再チェック。

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いつもの台南駅で降りず、終点の善化駅で降りてからのバス移動ですが、バスは少なく25分もの待ち時間。
でも、それを逃すと次はさらに1時間後ということから、決して乗り遅れるわけにはいきません。
初めての善化駅ですし、初めてのバスですから、乗り間違えないよう、25分の待ち時間は長すぎることなく、ある意味安心感のある待ち時間です。

こうして終点の善化駅に到着。

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Googleマップでバス乗り場の位置を確認し、駅前のバス乗り場へ。

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オレンジライン幹線のバスで玉井方面へ向かいますが、検索した内容通り、バス停に表示される待ち時間も20分程度。
何本か違うバスを見送るうちにGoogleマップでの出発時間に。
バス停の待ち時間を確認するとあと5分で来る表示で、Googleマップも再確認すると少し遅れているとリアルタイム情報まで素晴らしい。
すると、そこにオレンジライン幹線のバスがやって来たのが9時39分。


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今日の行動予定に対し、4分遅れなんてのは遅れにもならないので意気揚々とバスに乗車し、9時40分に出発しました。

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これとは逆方向の玉井発佳里行9:41発のバスがあることなどこれっぽっちも意識がないので、遅れが少々あるとしてもここまでは完璧、後は玉井国小で降りるだけ、と首尾よく順調に進んだことに自己満足と余裕が生まれる時間でした。

ここから約1時間のバス旅。
読書もできますが、リュックから出すのが面倒なので、善化の街並みを眺める時間としました。
街中を抜け、少し殺風景な感じになって来たので、Googleマップで現在地を確認すると
あれっ!

その時見たのが多分こんな感じ。



マップ上で善化區の大きな白丸が駅前のバス停善化転運站。
そこから途中Uターンする形で右側へ向かう濃い青ラインの最終地点の白丸の一つ手前が目指す玉井国小のバス停。
なのに、現在地が逆方向の薄い水色ライン上、ハートマークの少し手前くらいにいることに気づきました。

玉井のある東方面ではなく、西方面に向かっている…
まさかっ!

玉井行のバスに乗ったのに、そんなことありえないという思い

だけど、進行方向がおかしい…
やってしまったか!

玉井行と思っただけで、玉井行じゃなかったのか?

どうしたらいいか?と頭がグルグルしながら、まずは確認と通路挟んだ座席に座る年配のオッチャンに、チンウェンと声かけながら「このバスは玉井に向かっていますか?」とGoogle翻訳の表示を見せたところ首を横に振られます。
おそらく自分が間違えたに違いないが、ダメ元でも念には念を入れ、間違っていることを速やかに確認しなきゃ、と少しネチネチした気持ちに対し、やっぱりダメと否定され、逆にスッキリ

謝謝!
パニック状態から、シフトチェンジのスイッチが入ると降車ボタンを押し、悠遊カードを取り出そうとすると、ちょうどすぐバス停に止まりました。
急いで降りなきゃ、と悠遊カードを手に、リュックを背負ってスムーズにバスを降りました。

この辺りの気持ちの切り替えは迅速なので、くよくよするのは先送りとし、今何が必要か?と思考回路が作動します。
ここでは、すぐにバスを降り、玉井へ向かうことを考えなきゃ、今ならまだマンゴー市場に午前着だって十分可能だし・・・とバスを降りてからのことが頭に浮かびます。

乗車したのが駅前ルーブにあるバス停なので、考えてみれば両方向のバスが来るのは当たり前ですが、まさか同じ時間に逆方向へ向かうバスが来るとは全くの想定外。
玉井の文字に疑う余地なく乗車しましたが、玉井からのバスの意味とは思いもつきませんでした。

隣座席のオッチャンに聞く前に、この考えが浮かび、玉井行じゃないと知った時にミスったことを悟りました。

それにしても、この降りたバス停は一体どこなの?
間違ったことは仕方ないと割り切る性格なので、ここまで至って冷静です。

しかし、ここから本当のパニックに見舞われることに。
こんな辺鄙な所に出てしまうと、どうやって元へ戻れるかもわからないし、午前中に行きたい玉井に辿り着けるかどうか怪しいよな…
同僚がタクシーを捕まえるのに相当難儀した台南の周辺地域ですし、玉井行のバスも1時間に1本となると、さてどうする?という心境。

と冷静に考えようとポケットのスマホを探ると
何もない



スマホがない!!!


それはもうホントに血の気が引きました。
ご想像の通り、言葉では言い表せないとてつもないショックが全身を覆います。

バスはもうずっと向こうに行ってしまったのが見えましたが、悠遊カードを出す際、スマホをシートに置いてきてしまったに違いない…
けど、バスには追いつけないし、はぁ〜…
先ほどまで乗っていた白いバスが小さくなっていく様子に打ちのめされるような苦しさを感じていました。

頭はすっかり混乱状態に。
視力と聴力を一度に失ったような気分に包まれ、ここはどこ?私は何をしているの?という心境。

とにかく何もできず、ただバスが向かった方向に呆然と歩きながら、視界から消え去ったあのバスになんとかして追いつきたいと思うだけ。
その先に黄色い車が道路沿いに駐車する車の最後列に見えたので、あのタクシーで追いつければ…

見たときから、運転手の気配がなく、単に駐車しているタクシーがあるだけと思いつつ、かすかな望みを抱くしかなく・・・

でも、そんなうまく行くはずもなく、駐車しているタクシーに運転手の姿はなく。

すぐにあきらめ、とにかく前に向かうことしか知らないオヤジは前進あるのみ。
道路の向こうにガソリンスタンドがあったので、とにかく泣きついてみよう…

その手前に台南市新市區文康育樂中心という施設がありましたが、うちのめされた心境では閉ざされた扉を開けて入る気力もなく、オープンスペースのGSだったら少しは話しやすいかも・・・という程度。

と向かっていくと、逆方向に向かうタクシーが見えたので、ダメ元で大きく手を振ると、運転手もバイバイと手を振ってくれました…
こんなところでタクシーが来るなんて、千載一遇のチャンス!と色めき立ちますが、一方で過剰な期待は禁物で、止まるわけないと絶望に陥らないよう気持ちの制御が働くのか、端からあきらめ気味でもありました。

残念…
と思いながらタクシーを見ると、次の交差点でUターン。
バイバイではなく、わかったよ、の合図だったみたい。
こんなところでタクシーを捕まえることができた自分はすごい!これだったら何とかなる!とタクシーに乗り込んだ時点で半分ほど解決したような気分。

こうしてオヤジに気づいてくれたタクシーに乗り込むと、当然ながらどこへ行くのか?と多分聞いてきました。
そこでオレンジラインのバスを追っかけて欲しい、あのバスにスマホ忘れて身動き取れない…
とあの手この手で伝えます。
しかし、当然ながら何も通じない。
何も通じないまま、とにかくあっちに行け!とボディランゲージのコミュニケーションで前には向かってくれますが、行き先不明で走るタクシーですからのんびりした感じ。
5分ほど早く向かうバスにどんどん遅れる…
と焦る一方ですが、コミュニケーションが取れないことにはどうにもなりません。

タクシーという武器を手にすることができたにもかかわらず、武器を使って戦うことができないもどかしさ。
バスはどんどん先へ行ってしまうのに、先へと向かえないタクシーは一種の拷問を受けている気分ですが、自らの伝達能力の低さが元凶という歯がゆさが増すばかり。

すると運ちゃんが自分のスマホを使って、どこへ行くのかと翻訳機能を駆使し、こちらに渡してくれ、よっしゃ〜!と思いましたが台湾スマホ。
日本語での入力ができない…
とにかくオレンジラインのゴンチャ(公車=バス)追っかけて欲しい!
といくら言おうと伝わることもなく時間だけが流れます。

またしても自らの伝達能力の低さが元凶という歯がゆさがさらに増すばかりですから、相当なストレス状態だったと思います。

そこでやっと気づいたのが、台湾スマホに日本語入力はなくともアルファベットの英語入力は可能。
そこからいくつかのやりとりを経て、オレンジラインのバスにスマホ忘れたのでバスに追いついて欲しいことは伝わりました。

ようやく前に進んだことを実感、これで何とかなると明るい兆しが見えてきた感じ。

すると問われるのが、バスはどこにいるのか?どこに向かうのか?
そんなの知るわけもなく。
オレンジラインで玉井に行きたかったのが、逆方向に乗っただけで、どこへ向かうバスかうろ覚え。
そのうろ覚えの記憶で、バス停で見た玉井の逆方向は「加里」だったような?
なので、オレンジラインだ、と言うと、
オレンジラインがどこに行くか俺は知らない!と手に負えない素ぶり。
仕方なく、ジャアリ?(加里のつもりで)と伝えたところ、正しくは佳里でしたが、これまた運良く、佳里の読みも同じジャーリ。
ちょうど佳里へ曲がる交差点に差し掛かったところでしたが、その交差点内を大回りに左折すると、佳里方面へ向かいます。

QBハウスの担当者にも言われましたが、タクシー運ちゃんはバスに乗ることがないのでバス路線を知るはずもなく。
でも、乗らなくても運転中に見かけるだろうから、知っている運ちゃんも多いはず。
しかし、この運ちゃんは知らなかった。
コミュニケーションが難しい状況下、うろ覚えの誤った情報を口にすれば、さらに混乱をきたす恐れからオレンジラインとしか伝えなかったものの、一か八か記憶が正しいことを前提にジャーリ(加里)?と尋ねるように発した音が運よく正解のジャーリ(佳里)。
今さら考えてみても、こんなことってあるの?というくらいの幸運です。
しかし、正解かどうか、まだわからないタクシー内では、運ちゃんが左折して向かったのが本当にジャーリなのか、それともまさかジャーイ(嘉義;台南に隣接する大きな街)と思われたのじゃないか?
なので、何度かジャーリのリを強調して確認しますが、わからず仕舞いのタクシー内です。

しかし、急がないと追いつかないので急いで欲しい。
ブーマンマンズオ(不慢慢走)、マーシャンズオ(馬上走)と急ぎたい気持ちを適当に並べると、わかったよみたいな素ぶりも。
そんなやりとりの最中、対向車線に現れたのが乗ってきたバスとそっくりのバス。

白いバスが現れたときには、もうドキッ!

もしや、もう終点について戻ってきたか?
と思っても、その思ったことを伝えることができない…
あのもどかしさといったらもう言葉にはできません。

終点がどこだか知らないけど、やけに早いことから、同じ車体のバスでも違うバスじゃないかなと半信半疑状態。
そういう気持ちやジャーリまでの距離感を聞きたいけど、スマホを使って英語入力の手かせ足かせが邪魔をします。

やりきれない気持ちに包まれていたその時、今度は同じ方向に向かうバスが横道から目の前に現れました。
この時、頭に冷静さはありません。
単に直感で言葉が出ます。

あれだー!
ほんとか?
あれしかない!
1時間に一本しかないバスだからあれしかありえない!

あれだ指さすオヤジに運ちゃんが何と言ったか知りませんが、ほとんど自分に言い聞かせるような、あのバスでなくちゃ困るという願望にすぎませんが、何故か絶対にこのバスだという自信に満ち溢れていました。
しかし、玉井からのバスは1時間に1本しかなくとも、他のバスも走る路線。
それにもかかわらず、よくまあドンピシャのタイミングで正解のバスが現れてくれたものだと今考えてみても幸運の連続でした。

そしてバスに追いつき、しばらく並走後、先のバス停でタクシーを停車。
ちょうどバスから降りる人もいてバスも停車。
運ちゃんに待っていてねとリュックを残してバスに向かい、

ここまでのやり取りで、一旦降りてバスを確認することくらい説明しなくても通じるだろう、とリュックを残して飛び出ますが、これも下手すればハイリスク。
運賃も払っていないので、どこかへ走り去ることはないでしょうけど、それよりバスにスマホがあるかしか頭になく。

中扉からバスに乗り込むと、玉井に向かっていないことを答えてくれたオッチャンの反対側のシートに走ると、見覚えあるスマホ!
このバスに乗り込んだ瞬間に見えたのが見覚えあるオッチャンの姿。
正しい行動をとっていることを確信し、座席シートに目線を移すと、何事もなかったかのように静かに転がっているスマホが居てくれました。

良かった〜!!!
オッチャンに意味もなく謝謝と言ってスマホを手に取り、バス運転手にスマホ忘れて取りにきたことを伝えようと前扉へ向かった時には、タクシー運ちゃんが説明中。
あったよ!
と両者にスマホを見せてバスを降り、タクシーへ戻りました。


なんとも言えない安堵感と高揚感で笑いが止まりません。
スマホ取り戻すまでは気づかなかった意外と若い運ちゃん共々タクシー内はすごく和やかな雰囲気となり、とにかく玉井のマンゴー市場へ向かってくれ、と言うことに。


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以上が、当日書いた内容の前後を多少割愛し、善化からの失態には心境含め追記してみました。

善化駅で9時40分頃に乗車したバスの間違いに気づき、途中で降りたのがおそらく善化国小バス停で9時50分前。
スマホがあれば、まだ駅からそう遠くはなく、歩いてでも戻ろうと思ったに違いないと思いますが、自分がどこにいるのかわからなければ動きようがありません。



その失意に包まれる中、バスが向かった道を歩くしか考えがない中、偶然にも早々とタクシーを拾えたのが、マップに青い線で示すオレンジラインバスルート右のハート印で9時55分前後。
そのバスに追いつき、スマホを取り戻したのが左のハート印の麻豆口のバス停で10時15分頃。
スマホ忘れに気づいてから、ほんの30分の出来事ですが、その間はもう、とてつもないパニックでした。
しかし、それが結果良ければすべてよしの過去となるスマホを取り戻した時点で、パニックだったのが奇想天外のすばらしい30分に。
如何に自分自身の心が弱いかを示すのでしょうけど、幸運を引き寄せ、とんでもない大失態を30分で解決してしまったわけですからねぇ・・・

週末、全く知らないところを一人で出歩くことが増えた台湾暮らし。
マンゴー市場の玉井一つにしても「タマイ」としか読めず、全く通じなかったことを悔やんだはずなのに、まだまだ学習効果も足りません。
Googleマップ上では玉井(Yujing)、善化(Shanhua)、佳里(Jiali)等、今回も重要なポイントとなった地名の読み方も記載があるので、こういうのを事前に確認しておくことも忘れないようにしたいと思っています。

でも、とにかく、見知らぬ土地での単独行動で欠かせないのがスマホ。
みっともなくとも首からぶら下げることを厭わないだけじゃなく、それでもスマホを紛失した時に備え、連絡先をスマホケースに入れておこうとも思います。
そして、スマホがあっても使えない電池切れに備え、常時予備バッテリーを携帯することも出かけるときの必須条件にしようと思います。

こんなヘマをする人なんて、そうはいないと思いますが、対岸の火事ではなく、他山の石にでもなればとの思いです。