7 唐と隣接諸国
■突厥
トルコ系民族 6世紀モンゴル草原から中央アジア一帯を支配
ササン朝ペルシアと共にエフタルを滅ぼす
583年 隋に圧迫されて東西に分裂
→東突厥は唐の建国を助けるが、630年に服属
→西突厥はトルキスタンを支配するが、744年ウイグルに滅ぼされる
西遊記の原作 |
■ウイグル
トルコ系 8世紀に突厥を滅ぼす
ソグド人の商人を保護し、東西貿易をおさえる。マニ教を国教とする。
安史の乱の鎮圧を支援。その後次第に唐を圧迫
ウイグル文字(アラム文字系)
■吐蕃 チベット
7世紀ソンツェン=ガンポが統一国家を建設。
都:ラサ
吐谷渾を撃退。唐とも一時交戦。唐王朝と婚姻関係を結ぶ。
チベット文字(インド系)
チベット仏教 仏教とチベットの民間宗教(ボン教)が融合
→ 8世紀後半には一時、長安を占領。西方ではウイグルと争う。
■南詔 チベット=ビルマ系
8世紀後半 唐・チベットの争いに乗じ、雲南地方で自立。
唐の漢字、儒教、律令制などを受け入れ、仏教が盛んになる。9世紀に繁栄。
東アジアの諸民族
■新羅
都:慶州
朝鮮の三国の対立、日本の干渉が続く中、唐と結んで有力となる。
663年白村江の戦い唐と連合軍を編成し、日本・百済の連合軍を破る。
668年 唐との連合軍により、高句麗をほろぼす。
676年 唐の勢力をしりそげて、半島の大部分を支配。
骨品制:朝鮮古来の氏族制的な身分制度。
唐に倣った仏教文化が発達。仏国寺、石窟庵など。
■渤海 高句麗の滅亡後、その遺民と靺鞨族が中国東北地方・朝鮮北部を支配する。
大祚栄が建国698年 713年渤海郡王に封じられる
都:上京竜泉府。
唐の文物・制度をさかんにとり入れ、「海東の盛国」と言われた。
■日本 7世紀 大陸文化の摂取と中央集権国家の形成すすむ
607年 聖徳太子、遣隋使小野妹子を派遣 → 隋の煬帝と交渉。
630年 遣唐使の派遣。留学生や留学僧も加え、文化の輸入につとめた。
645年 大化の改新:律令国家体制をととのえる。「日本」、「天皇」などが正式に用いられる。
701年 大宝律令制定 710年平城京の建設 → 唐の都長安城を模倣。
均田制を模した土地公有制(班田収授法)や租庸調制、貨幣の鋳造(和同開珎)などが取り入れられる。
→ 唐をつうじてインド・イランなどの文化にも接し天平文化が繁栄した。
(・東南アジア諸国 カンボジア、チャンパー、シュリーヴィジャヤなども唐に朝貢した。)