春季関東大学リーグ戦 5月12日明海大学浦安キャンパス
5月11日に引き続き春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)10戦目に臨んだ早大。中央大を相手にはじめはエンジンがかかり切らず、第1、第2セットを連続で落とす。しかしそこからギアを変えたかのように攻守が噛み合いだし、次々とアタックを決めて3セットを取り返し、フルセットの末勝利した。
第1セットは序盤、互いのアウトサイドヒッターが強力なアタックを打ち合うシーソーゲームとなる。10-10と同点の場面でセンターからフェイントを落とされるとそこから少しずつ流れは相手のものになっていった。早大も秋重若菜(スポ4=大阪・金蘭会)を中心に、暗い雰囲気を作ることなく反撃するが、最後まで逆転することはできず、20ー25でこのセットを落とした。続く第2セットもペースは中央大にあった。川村彩乃(社1=岡山・就実)や西崎梨乃(スポ2=大阪・大阪国際滝井)の速攻が決まる場面も見られたものの、なかなか得点を重ねられず、セットカウント18ー25で第2セットも落としてしまった。
アタックを打つ秋重
後がない早大は第3セット、スタートから4ー8と相手にリードされる予想外の展開となる。相手のサーブミスで1点を返すと、モサクまり(国教1=東京・クリスチャンアカデミーインジャパン)のブロックでさらに1点を追加し、徐々に早大の追い上げが始まった。連続5得点で逆転すると、その後は追い抜かれることなく確実に得点を積み重ねていく。後半は、相手の激しい攻撃を好レシーブで守ってすかさずアタックを打ち込み、25ー20で1セットを取り返した。
レフトからアタックを打つモサク
星を戻したい第4セットは、アタッカー陣の攻撃が光るセットとなった。序盤は追いかける展開だったが、秋重の強打と軟打を使い分けたクレバーな攻撃や、モサクの豪快なレフトからのアタックですぐに追いつくと、そのままじわじわと逆転していく。なかなかボールが落ちず、ラリーが切れるたびに肩で息をするほどのタフなゲームとなったが、守備陣も粘り強いブロックとレシーブで食らいつき、25ー20でこのセットも勝ち取った。
ラリーを制し喜び合うチーム
勝負を分ける最終セットは15点マッチのため、いかに良いスタートダッシュを切れるかが鍵となる。秋重のパワフルなレフトからのアタックで最初の1点を決めると、その勢いのままどんどん点数をもぎ取っていった。一時1点差に迫られる場面もあったが、最後まで集中力を切らさず、セットカウント15ー9で第5セットも勝ち取り、フルセットで中央大に勝利した。
長丁場の試合となったが、チーム全員で粘り強く戦い勝利を収めた早大。いよいよ春季リーグも残すところあと2戦となった。この勢いのまま勝ち切り、少しでも上位でリーグ戦を終えたい。
(記事、写真 佐藤玲)
セットカウント
早大3ー2中央大
第1セット 20ー25
第2セット 18ー25
第3セット 25ー20
第4セット 25ー20
第5セット 15ー9
スタメン
アウトサイドヒッター 秋重若菜(スポ4=大阪・金蘭会)
アウトサイドヒッター モサクまり(国教1=東京・クリスチャンアカデミーインジャパン)
ミドルブロッカー 川村彩乃(社1=岡山・就実)
ミドルブロッカー 西崎梨乃(スポ2=大阪・大阪国際滝井)
オポジット 大松未羽(スポ2=沖縄・首里)
セッター 南里和(商4=東京・女子学院)
リベロ 山崎葵(社3=岡山・就実)
コメント
秋重若菜(スポ4=大阪・金蘭会)
ーー今日の試合を振り返っていかがですか
1、2セット目はエンジンがかかり切っていない感じですぐに取られてしまったので良くなかったです。3セット目から気合が入ったのは遅かったとは思いますが、そこから巻き返せたのはすごく自分たちにとって成長になりました。
ーー昨日対戦した国際武道大は背が低いチームだったのでそれに対応するのが大変だったと昨日インタビューさせていただいたお2人から伺ったのですが、中央大にはどんな対策をしたのですか
スカウティングでサーブのターゲットを決めたり、ブロックを締める場所を決めたりはしましたが、ゲームの中で相手のよく決まるコースだったり、その日調子が良い選手が違うので、声をかけながら対応していきました。
ーー後半になるにつれてチームの雰囲気がどんどん明るくなっていったように思います。2セット取られてからどんな話し合いをされたのですか
仕切り直して、ここからやることをやろうと声をかけ合いました。
ーー試合を通して秋重さんの打数が多く、特に今日はバックアタックもたくさん呼んで打っていた印象です。ご自身のプレーを振り返って1番良かった点をお願いします
春季リーグが始まってから、自分のスパイクをどう打っていくか迷走してしまっていたところがありました。でも、やはり振り切らないと始まらないと思い直せたので、今日は上げてくれるボールに対してしっかり考えて振り切ろうと思っていました。終始考えてプレーできたところが良かったと思います。
ーー春季リーグも残り2試合となりました。最後の意気込みをお願いします。
クレバーにバレーをして、2勝できるように頑張ります。
モサクまり(国教1=東京・クリスチャンアカデミーインジャパン)
ーー今日の試合を振り返っていかがですか
最初の2セットを取られてしまいましたが、その後勢いがついて、すごく楽しくなってきて、最後まで良い試合ができたと思います。
ーーおっしゃったように最初の2セットを取られる展開となりましたが、どのようなところで苦戦しましたか
相手の攻撃に対応できなかったこともそうですが、個人的には少し力んでしまっていました。昨日の試合の時あまり調子が良くなかったので、その気持ちが残ってしまっていたと思います。
ーー試合を通してモサクさんの打数が多かったと思います。今日の調子はいかがでしたか
昨日に比べると良かったです。チームのみんなが力をくれました。
ーー後半の3,4セット目は特にレフトからのアタックが多く決まっていたと思います。ご自身のプレーを振り返って、どの点が1番良かったと思いますか
高い所から打てたことと、タイミングをしっかり合わせられたことが良かったです。
ーー来週が春季リーグ最後の2試合となりますが、意気込みをお願いします
思い切って頑張ります。