雰囲気を盛り返すことができず、順大に悔しい完敗 最終週に向け課題が残る | 早スポオフィシャルブログ

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春季関東大学リーグ戦 5月12日 日本体育大学健志台キャンパス米本記念体育館

 

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)第9戦の相手は順大。前日に行われた明大戦ではフルセットの末に勝利を挙げ、勢いに乗るチームだ。対する早大は終始相手の攻撃に翻弄(ほんろう)され、思うように得点が決められない。守備、攻撃ともに順大が上回り、セットカウント0―3(17-25、16-25、16-25)で敗北を喫した。

 

 第1セット、立ち上がりからスパイクが相手ブロックにシャットアウトされる。MB板垣慧(政経3=京都・洛南)のクイック、OH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)のコーナーへのスパイク等で得点するが、相手のクイックを多用した攻撃に押され、ブレイクできない。OP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)やOH小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)もスパイクを決めるが、尚も試合は順大ペース。長いラリーが続いた場面では体制が整う前に相手に攻撃を決められ、ラリー負けしてしまう。セット終盤にかけて、途中出場した菅原啓(教2=山形南)のクイック、小野のバックアタックで反撃を試みるが、1度渡った流れを引き戻せず、17ー25でこのセットを落とした。

 

板垣のクイック

 

 第2セットは順大エースの強烈なスパイクに苦しまされるセットとなった。序盤にライトから連続してスパイクを決められる。ノータッチエースも取られ、2―5と点差をつけられる。畑がハイセットを打ち切る場面やリベロ布台聖(スポ2=東京・駿台学園)がフェイントを拾い、MB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)のクイックにつなげるシーンもあったが、ここから順大が流れに乗る。レフトからのスパイク、軟打、ブロックなどかみ合った攻守で6連続得点。7―17と早大は一気に引き離される。早大はセッター前田凌吾副将(スポ3=大阪・清風)と菅原のブロックでなんとか相手に食らいつこうとするが、依然順大は攻撃の姿勢を崩さない。途中出場の徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)も両サイドからスパイクを決めたが、最後は相手の速いクイックでこのセットも大差をつけられ、落とした。

 

布台のレシーブ

 

 後がなくなった第3セット。菅原のAクイック、前田のアンダートスからの佐藤のコーナーへのスパイクが決まる。小野もライトからのスパイクを決め、一時は4―3と優勢に。しかし、相手エース・花村のサーブのターンから潮目が変わった。強烈なサーブに苦しみ、攻撃の糸口が見つからない。なんとかサーブを切ったものの、その後はバックアタック、シャットアウト、サービスエースを決められ、8―13と差をつけられる。また、サーブネットやスパイクアウトといった自ミスに足をすくわれ、不本意な4連続失点。小野のハイセットを打ち切るスパイク、菅原のクイックも出たが、相手エースの勢いを止められず、16―25でストレート負けを喫した。

 

菅原のクイック

 

 黒鷲旗全日本男女選抜大会(黒鷲旗)から試合中のチームの雰囲気はたびたび課題として挙げられてきた。また、黒鷲旗からの連戦で疲労も溜まる中で早大は難しい局面に立たされている。しかし、この春季リーグは全日本大学選手権大会への過程でもある。下級生中心のチームゆえの悩みもあるが、常に挑戦する気持ちで立ち向かっていってほしい。まずは来週の春季リーグ最終週、この春季リーグを次につなげられるような試合ができることに期待したい。

 

(記事 町田知穂、写真 芦刈れい、井口そら)

 

セットカウント

早大0―3順大

 第1セット 17―25

 第2セット 16―25

 第3セット 16―25

 

スタメン

アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)

アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ1=静岡・聖隷クリストファー)

ミドルブロッカー 板垣慧(政経3=京都・洛南)

ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ2=京都・東山)

オポジット 畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)

セッター 前田凌吾(スポ3=大阪・清風)

リベロ 布台聖(スポ2=東京・駿台学園)

 

途中出場

菅原啓(教2=山形南)

徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

 

コメント

菅原啓(教2=山形南)

ーー試合をチームとして振り返って
黒鷲からあまり良くない雰囲気で、サイドアウトが取れていない展開が続いていて、今日も2セット目から昨日と同様の展開になっていて、そこが自分たちが守りに入って相手に向かって行けていないということが課題なのかなと思いました。
ーー本間コーチからも「トライできていない」というお話がありましたが、実際にそれは感じましたか
はい。どうしても相手に先にいかれると受けてしまうというか、自分たちから仕掛けて行けないということがあって。そういったところかなと思いました。
ーー個人として試合を振り返って
今日は途中交代での出場ということでチームの雰囲気も悪い中でクイックとかを決められたことは良かったかなと思います。全体的にサーブミスが多い状況で自分もサーブミスしてしまったり、昨日から課題であったサーブレシーブの間の関係性でミスを出してしまったところが、途中で入ったのにそこで雰囲気を変えられなかったかなと思います。
ーー今日はブロックがあまり決まりませんでしたが、要因は
今日は順天堂大学さんの花村選手の打点が高くてなかなか落としてこないのでブロックポイントが少なかったのと、こっちのサーブが効いてなくて相手にいい状況で攻撃させてしまったところでブロックもでなかったのかなと思います。
ーーラリー負けする場面も多かったですが、守備面での課題は
強打でやられる分にはいいのですが、クイックなどのあってない緩いボールを落としてしまうと相手が楽な状況で決められるので、そういったところをしっかり上げれるようにやっていきたいです。
ーー最終週への意気込み
今すごく雰囲気がよくないので、この1週間でもう1回自分たちの役割、学年の役割や(試合に)出てる人それぞれの役割を考え直して来週に向けて取り組んでいきたいです。