接戦の末、悔しい敗戦 決勝リーグ進出逃す/法大戦 | 早スポオフィシャルブログ

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関東大学選手権 5月12日 東京・ダイドードリンコアイスアリーナ

 

 関東大学選手権(春大会)2回戦の相手は、昨年の日本学生氷上競技選手権(インカレ)3位の法大。決勝リーグ進出のために絶対に落とせない一戦を迎えた。試合は第1ピリオド(P)開始早々、両チーム一歩も譲らない激しい攻防を繰り広げる。1点を追いかける展開で迎えた第2Pも、先に得点を決めたのは法大。その後再び1点差に詰め寄ったが、第3Pは法大の固いディフェンスに追加点を許してもらえなかった。最後まで法大の背中をつかめず接戦を落とした早大。惜しくも決勝リーグ進出を逃した。

 

 先に得点を決めたのは法大だった。試合序盤からコートの端から端までを両チームが駆け抜け、果敢に攻撃を仕掛け合う時間が続いた。初めこそ法大の速いパスワークに翻弄(ほんろう)され先制点を許したが、その後は早大もゴールを固く守る。シュートで終わるような攻撃の形はなかなか作れないものの、相手ゴール前まで攻め入ってチャンスを伺った。早大の初得点は9分、法大がペナルティーにより人数を欠いた時間を逃さなかった。攻撃の姿勢を強めた早大は、DF有賀峻(社4=北海道・白樺学園)とFW清水朝陽(社3=北海道・武修館)のアシストでDF沼田恵祐(文4=青森・八戸)が決め切って同点に追いつく。このまま逆転したいところだったが、再び法大に追加点を許し1点差に。第2Pも1点を追いかける形で始まることとなった。

 

待望の2点目を追加したFW棚橋主将

 

 第2P最初は、早大ペナルティーによって人数的に不利な状況が続く。しかし防戦一方ではなく、チャンスがあれば攻撃も諦めない。最大2人を欠いた厳しい時間を乗り越え、早大がパックを支配する時間が増えていった。しかし早大ディフェンスのわずかな綻びを見逃さなかった法大。ゴール前で押し込まれ、2点差とされてしまった。この後も失点のピンチはあったが、GK大塚斗琶(スポ1=北海道・苫小牧中央)が何度もチームを救い、ディフェンスから流れを引き戻していく。第2P終盤、DF共田野安(国教3=カナダ・George Eliot Secondary School)がペナルティーによる2分間の退場から戻ってきたところでさらに勢いに乗った早大。一気に加速してゴール前まで攻め入ると、法大ディフェンスを崩し、FW笹沼葵(教2=東京・早実)、DF有賀のアシストを生かしてFW棚橋俊太主将(スポ4=愛知・東海)がシュートを決めた。待望の2点目を追加し、第2Pも1点ビハインドの2ー3で終えた。

 

相手ディフェンスをかわすDF共田

 

 第3Pは両チームが高いディフェンス力を披露した。1点を追いかける早大は早々に同点に追いつきたかったが、法大がゴール前を固めてなかなか攻撃の糸口をつかめない。一方の早大も浅いところからディフェンスを敷き、これ以上の得点は許さない。第3P中盤ではディフェンスで法大からパックを奪って攻撃につなげるなど、早大が積極的に仕掛ける。しかし終盤は逆に、法大の攻撃に耐える時間が長くなってしまった。残り3分で人数的不利な状況を作ってしまった早大。ラスト1分にすかさずタイムアウトを取って攻撃の組み立てを直しをはかったが、最後までシュートを決め切ることが出来ず、2ー3で敗戦となった。

 

 一度もリードは奪えなかったものの、最後まで懸命な粘りを見せた早大。最終的なシュート数でも34ー36と、引けをとらない接戦を繰り広げた。決勝リーグ進出は惜しくも逃したが、順位決定戦にまわる次戦では慶大と対戦する。好敵手相手に、今試合で浮き彫りになった決定力不足を解消し、来月の早慶戦に向けて弾みをつける戦いぶりを期待したい。順位決定戦でもチームの最大限の力を引き出し、上を目指して戦い抜く。

(記事、写真 濵嶋彩加)

 

◆コメント

FW棚橋俊太主将(スポ4=愛知・東海) 

ーー強豪・法大との試合でしたが、チームでどのような話をして臨みましたか

 先週の試合に引き続き、アチ手に関係なく試合を通して自分たちのプレーを続けることを意識するように話をしていました。

ーー試合を振り返ってみて、敗因はどこにあると感じていますか

 出だしから自分たちのプレーを100%出し続けることができなかったところだと思います。チャンスは早稲田の方が多かったと感じているので、決定力も足りないと感じました。

ーー1点差とする貴重な得点を挙げましたが、個人のプレーを振り返っていかがですか

 得点をして盛り上げることができましたが、そこからチームが勝つ流れに持っていくことができなかったのは自分の力不足であると感じました。

ーー次週以降順位決定戦に臨むことになりますが、チームで修正したいことを教えてください

 目標としていた優勝を目指すことができなくなったからといって、ここでプレーを落とすのではなく、この敗戦を生かすことができるように、基本的なところから高いレベルに持っていくことが大事だと思います。

ーーまだ新体制は始まったばかりだと思います。このチームで1年間戦い抜く意気込み、また主将としての意気込みがあればお願いします

 今年はonenessをスローガンに1年生から4年生まで全員で一体感を持ったチームを目指し、どこにも負けないために、全員が努めてくれるチームであると感じています。それをシーズン通して実現させるためにも主将としてチームに尽力していきます。応援よろしくお願いいたします。

 

DF沼田恵祐副将(文4=青森・八戸) 

ーー法大に対して対策してきたことがあれば教えてください

 特にあまり、対策してきたことはなくて、まずは自分たちが練習してきたことを、100%出し切ろうということで試合に臨みました。 

ーー実際に戦ってみて、チームの戦いぶりを振り返っていかがですか

 反則など、流れをつかめない時間帯があった中で60分全体で見ると、よく守って、その流れから自分たちのプレーを出来ていた時間もかなりあったと思います。

ーーチャンスは何度も作っていたと思いますが、今試合で感じたチームの課題を教えてください

 細かいところのミスをもう少し減らしたいと感じました。ミスをもう少し減らすことで、より多いチャンスを作って攻めることができたかなと思います。

ーー貴重な先制点を挙げられたと思いますが、個人のプレーについては振り返っていかがですか

 自分が決めたのはPP(パワープレー)の場面でそこは練習から決めないといけない場面という事で意識して練習してきて、結果出すことができてよかったです。

ーー副将として意識していることがあれば教えてください

 ベンチワークでチームがひとつになるように意識しています。失点した場面など、流れが悪いときに、チームをポジティブな雰囲気に持っていけるような声掛けを心がけてます。 

ーー次戦以降順位決定戦にまわりますが、意気込みをお願いします

 優勝争いは出来なくなりましたが、今チームとして残せる最高の結果をめざして残り2試合を戦い、春リーグを終えられるように全力を尽くします。